はいきゅう

□あまいあまい
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この世界には、α型β型Ω型とゆうものがある。授業で習ったのをうろ覚えで掘り返すと、αはリーダー的存在で一番いいやつ。少ないらしい。βは特になにもない、普通の。βが一番多い。そして、Ω。シャカイテキチイが低くて、とっても少ない。と、大体こんな感じだ。
俺の親はαとβ。俺がなるならどっちかだ。しかも俺はバレーでは他のやつより上手らしくて、αの可能性があったらしい。でも、俺にはどうでも良かった。バレーが出来るなら、どれでもよかった。
中学に上がる際、3つの内のどれかを調べることがあり、普通ならその場で教えてもらえるらしいのだが、俺だけ、親とともに病院へ呼ばれた。
俺は、Ωだった。医者から重々しく告げられたそれに、親はとてもショックを受けていた。
俺は事の重大さを分かっていないまま、説明を受けた。
Ωには発情期というものがあるらしく、甘いふぇろもん?でαを誘い出すらしい。しかも、Ωなら男でも妊娠できる。ついでにαは女でも妊娠させる事が出来るらしく、ぞわっとした。
女だけには孕ませられたくない。いや、男でも嫌って言うか、孕みたくないのだが。
そして、発情期にでるふぇろもんをヨクセイさせる薬と、避妊薬を貰った。
家に帰ると母さんが泣きながら、
「αじゃなくて、ごめんね」
「これからつらい事もあるかもしれない」
「番も、全て飛雄が選んでいい」
「だから」

早い人なら中学に上がってすぐ。遅い人は高校に上がってから発情期がくるらしい。
俺は後者で、中学には発情期がなく、いざこざがありながらも中学を卒業した。
バレーの強い白鳥沢に受験するも、落ち(親に言っても想定内だったのか、さほど驚いていなかった)滑り止めの烏野へ入学することになった。
烏野では、中学時代に対戦した雪ケ丘?のやつが居て、そいつと色々あって入部が認められなかったり…と、この短期間でたくさんの出来事があった。
今では、いい先輩や仲間が出来て青春!している。
俺は、忘れていた。発情期の事を。
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