【短編書】
□★WITH―願い―
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トーマが俺の元から去っていく
WITH―願い―
「トーマ…」
「……」
大は泣きそうな顔でトーマを見つめる。
トーマは大の方を見ずに過ぎ去ろうとする。
「トーマぁ」
大は、過ぎ去ろうとするトーマの足に必死にしがみついて、トーマを見上げる。
「離せ」
「嫌だ!」
冷たい口調で大を見ずに言い放つトーマを、大は必死でしがみつく。
「俺を置いていくな…」
「…大…」
苦しい、苦い気持ちを抑えるようにトーマはきつく唇をかみ、大の腕を振り払う。
「っ…!」
「最後に…」
その後の言葉は大には聞こえなかった。
ただ、その場に押し倒され、深いキスをされ、服の中に手を入れられ、脱がされかけていた。
「やぁっ…トっ…マぁ」
「大…好きだよ」
「トーマ…だったら、俺から離れないでくれ」
ポロポロと涙を流し、トーマの首に腕を回して抱きしめる大に、トーマは、ごめん…、と呟くと、大のモノを握り、上下に動かし始める。
「やっ…ひぁぁんっ///」
「大…」
既にすべての服を脱がされていた大は、恥ずかしさに顔を横にふりながら、トーマの愛撫に耐える。