L夢 i

□Whiteday
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私、悩んでるんですよ。

今日ってホワイトデイでしょう?

きっと貴女、そ知らぬふりしてどこかで期待しているはずです。

その期待に応えたいと、悩んでるんです。

ただ期待に応えるだけじゃ嫌なんです。

応えるなら、貴女がその目をまんまるくするくらい、びっくりさせたいです。

それで、嬉しさあまって私の胸に飛び込んできてくれたら、言うことなしです。



一ヶ月前バレンタインデイには、手作りのチョコレートケーキとネクタイを下さいましたね。

なぜ、ネクタイ・・・?

と、そのとき私は少しばかり眉根を寄せたものです。

だって、私スーツ着ませんからね、ほとんど。そういう場に出ないからなんですけど。

でもネクタイの柄は素敵でした。優しいピンク色に白く羽のような曲線が踊る、2月だけども春を呼ぶような。

あぁ、アルマーニでしたよね。

きっと貴女の経済力ではすごく頑張った贈り物だと思って光栄に思いました。

でも、なぜネクタイ?

そしたら、貴女応えてくれましたね。

「ネクタイ・・・・はね、Lはしないと思ったんだけど、あげたかったの。」

それは、“貴方にくびったけ”という意味があるから、と。

私、反射的に貴女を抱きしめてしまいました。

この世で一番愛する人が、私のことを考えて、その貴重な時間を費やして、プレゼントを考える、探す、選ぶ。そしてその理由。可愛過ぎます。

その愛を返すには一体どうすればよいのか、頭が良いはずの私でもなかなか思いつきません。

マシュマロを差し上げるのが一番良いようですが、当たり前すぎますよね。




私は貴女に素敵な1日をプレゼントしたいです。

少し東京を離れましょうか?

ヘリを出しますから、日本国内、どこでも連れてってあげます。

ヘリの空中散歩を楽しみながら、

貴女の行きたいところに連れて行き、

貴女の食べたいものを一緒に食べましょう。

夜はどこか、山、海、それとも高原?

ムードある別荘にお連れします。

貴女のお好みの場所で、朝が来るまで二人きりの夜を堪能しましょう。

貴女はテラスで美しく夜空を彩る星をみる。

私は後ろから貴女をゆっくり抱きしめます。

貴女に夜空に瞬く星すべてをプレゼントしたい気持ちです。

あ、天気は心配いりません。私、晴れ男ですから。

せっかくだから、夜空を眺めながら、プレゼントを差し上げます。

ひとつ、指輪を差し上げます。

石はそうですね、アレキサンドライトにしましょう。

場所や光でその色を変えるアレキサンドライト。

多感で、沢山の表情を見せてくれる貴女にちょうどいいでしょう?

はい?ダイヤがいい?サファイヤ?ルビー?

これから沢山指輪をあげることになりますから、石は全種類揃いますよ。

あわてないで。

これからの人生、二人でずっと一緒に楽しむんですから、あせらないで、ひとつひとつ、ゆっくりと楽しみましょう。

そうそう、別荘の部屋には、貴女が大好きな花を沢山用意してあるんです。

その花の香りに酔いしれながら、貴女が満ち足りるまで私はこの愛を注ぎましょう。

そうしたら、二人で眠りにつくんです。

明日の朝日を夢見ながら。

Ende.
2007/3/14 ZinSinWind
→あとがき

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