ひかりのおはなし 及川

□●やさしいひかり D
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「初めまして。
戸隠遥と申します。3年生です。
バレー経験マネージャー経験無しです。
やりにくいこととか、間違っていることがあれば遠慮なく言ってください。
私事で申し訳ないのですが、毎日は出られません。
でも、頑張りますのでよろしくお願いします」


ペコリとお辞儀をする遥ちゃん。
ほんと、真面目って事が分かるような挨拶だった!
俺の目に狂いはなかった。


「…遥ちゃんかわいい」

「…声に出てるぞ、キモ川」

「…は!ごっめーん♪だって、本当の事じゃん?」


少し緊張があるからか、ちょっとうつむき気味で、自然と上目使いで皆を見ている遥ちゃん。

一人一人部員の挨拶を聞いて、
手元にある部員名簿と照らし合わせながら控えめな笑顔で返していた。

その笑顔を見て、全部員(岩ちゃんは分からないけど)気が抜けたようになっていた。


「…遥ちゃんに手を出したら許さないから」

「おまえ、また声に出てるぞ」


俺の一言に、凍りつく部員たち。

遥ちゃんは、その様子を
?と首を傾げ見ていた。


「急な話なんだが、来週練習試合がある。相手は烏野。準備していくぞ」

「あ、あの。私は何をすれば」

「この及川さんを見てればいいよ!」

「そうですね。皆さんを、見てれば見えてくるかもしれませんね」

「皆じゃなくて、俺だけみててほしいなぁー。
いったぁー!」


冷たい目で見ないで!岩ちゃーん!


「それじゃぁ、マネージャーにならないだろ。
そうだなぁ。今日は、部室とかの見学をしてどこに何があるか確認していけばいいと思う」

「分かりました。そうさせていただきます」



****************



「「「アザース!!!」」」

「お疲れさまでした」

「遥ちゃあーん!部活の疲れもふっとんじゃう!わーい!」

「わーいじゃないだろ!飛びつこうとすんな」


バチン!


「バチンっていった!」

「お、ノートとってたのか?」

「えぇ。自分なりに。用具の場所とか。帰ってから復習します」

「何かあったら連絡よこせよ。
これ、俺のメルアドな」

「あ、ありがとうございます」

「岩ちゃんズルイ!すごいナチュラルにメアド交換してる!この女たらし!」

「おめーに言われたかねぇよ!」


この後俺もしっかり交換しました!
いよっし!
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