ひかりのおはなし 及川

□●ひかりみつけた @
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体育館に入るなり

キャーッ
及川さぁーん

といつもの女の子たちの声。

いつもと同じように手を振って返す。





いつもと同じ風景に、いつもとは違う…



思わず体育館の2階に走っていた。

のぼると、先程声援を送ってくれていたコ達がいた。


「キャーッ及川さん来てくださったんですか!?」

「え…いや、うん。
聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

「はい!何でもどうぞ」

「さっきまで、ここに君たち以外に誰か居なかったかな?」

「えー?私達だけだったよね?」
「うんうん」

「そっか」


気のせい?



「おい。及川!いつまでしゃべってんだ。部活はじまるぞ!」

「あぁ、ごめんごめん」


岩ちゃんの声で我に返り1階に戻る。


「どうしたんだよ。いきなり走り出して。あいつらなんか別に珍しくもないだろ?」

「ちがうんだ。あのコ達以外にもう一人居たんだ…いや、居たと思うんだ」

「はぁー?降りてきた奴も見てないし気のせいじゃないのか?
それより早く準備するぞ」

「う…うん」


バシッ
背中を叩かれた。

「主将だろ!シャキッとしろシャキッと!」

「痛いヨ!岩ちゃん」


この後は、いつも通りの練習風景だった。


本当に気のせいだったんだろうか。
あの噂通りの格好をしたコだったんだ…。
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