かふぇおれ関係から… 黒尾

□●合宿時の関係
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[黒尾視点]


夏も本番に近づく頃、期末試験も終わりどこかそわそわし始めている。
夏休みも間近だ。

バレー部のメンバー達もそわそわし出す頃。理由は、

夏恒例の“梟谷グループ合宿”

今年はGWに練習試合をした烏野高校も一緒に行うということになった。

そこで一つ悩みが発生する。


「クロ、悩み事か?試験悪かったのか?」


昼休み、頬杖をつきながら窓の外を眺めているとシロが声をかけてきた。


「ああ、合同合宿のこと?」


机の上に広げられた合宿の手引きを見てシロが正解をついてきた。


「まあな」

「水くさいなぁ、話してよ。これでも俺、バレー部のマネージャーなんだしさ」

「あー…そうだな。実はさ」


悩みは
“音駒に女子マネージャーが居ない事”


「俺じゃダメなの?女の子とでも仲良くなれる自信あるけど」

「まあ、シロの性格ならそうなのかもしれないが、交流とか準備とか女子ならではの社会が出来るようで去年はマネージャーいなかったから結構世話になっちゃったんだよな」

「俺だけだと難しいって事?」

「…かもしれないだろ?」

「じゃあさ、私が行ってもいい?」

「うわっ。なんだ、真奈香か」


ガバッといきなり真奈香が俺の肩に飛び乗ってきた。

背中から伝わる柔らかい感覚。
恥じらいはないのか?
…まあ、幼なじみ感覚なんだろう。


「真奈香が合宿くるの?グッドアイディア!」


シロが目を輝かせ、でしょー?とそれにノる真奈香。


「真奈香、お前部活は?」

「うちの部活は、もう夏で引退なんだよね。自由参加。だからさ、最後の夏くらいお手伝いさせてよ」

「マネージャー誘った時は断ったくせに」

「まあ、それはそれだよ。これはこれだよ」

「よし!善は急げ。クロ、先生に聞きに行こう!」


バタバタと勝手に話は進み、バタバタと音を立てて教室の外へと走り出そうとする二人。


「そう急ぐなって。休み時間終わるから放課後にしろよ」


俺の制止に顔を見合わせる二人、休み時間が終わる予鈴が鳴る。
放課後に聞きにいこうということでその場は取りあえずおさまった。

…真奈香が来てくれることはスゴく嬉しい。
が、他の連中もいる中に真奈香が入っていくのは危ないのではないか…。
特に、シロ。
マネージャーだからって接近を試みるのでは…。

うじうじ考えていたって仕方がないな。どうにかなるだろう。
研磨にも話しておこうか。

先生が来るまでの少しの間で、研磨にメッセージを送った。


『真奈香が、合宿に来るって言ってんだけど、どう思う?』


スグに返信があった。


『別に。助かるんじゃないの』

『危なくないか?』

『何に対して危ないって言ってるの?ケガ?他の高校の生徒?それともシロ?』

『全部』

『主将サンがんばって』


ガラガラッ


「はーい。みんな席に座って!」


ここで先生が入ってきた。
…はあ。悩みの種が減ったかと思えば、余計に膨らんだ気がする。
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