BOOK
□My Pet【中毒】
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「オンマ〜、あのオッパ達変だよ〜」
後ろ指を差されても構わない。
タオは猫科人間だ。
だから散歩をするときは
必ず首輪とリードを付ける。
こいつが逃げられないように。
「ね〜、フナ〜」
黒い髪の毛を揺らし僕に擦り寄ってくるタオ。
普段街を歩くときには出さない尻尾をゆらゆら揺らして、ゴロゴロと喉を鳴らしている。
タオお気に入りのヒョウ柄のソファーにふたり。
「なあ、タオ」
名前を呼びかけると『ん?』と顔を上げた。
タオの小さな顎を掴んで、自分の唇を押し付けた。
「ん…ッ、ふぁ…」
タオ自身も、もう僕の強引な口付けにも慣れて、ちゃんと応えてくれるようになった。
いつまでも初々しい反応なのがとても可愛らしい。
唇を離すと二人の間に銀糸が引いた。