HelloGoodbye番外

□HappyHalloween!!
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「佐助えええええええええ!トリックオアトリートでござるうううう!!」


「ッ〜、旦那うるさい!!」



3年1組。何をどうしたのか、紫乃達の同級生である真田幸村は戦国時代の格好をしてそこにいた。その傍には耳をふさいで眉を寄せている猿飛佐助の姿。


「…………言いたいことは色々あるけど、ひとつだけ言うなればお前の絶叫がすでにトリックだわアホ」

「いたっ」


ゲシッと幸村を蹴った紫乃。宍戸達は宍戸達で何かを言いたげである。


「虎若子、それ何の仮装だよぃ」


幸村でも真田でもどちらにせよ丸井の同級生の名前と被ってしまうため、虎若子と呼んでいる彼が幸村に問うた。


「武将の仮装にござる」

「本人やれば仮装にならないだろ」

「ホントそれな」


紫乃の言葉に頷いた空。「せめてお館様の格好なら仮装になったのに」と言った紫乃の言葉にハッとした顔になる幸村に佐助が苦笑いした。


「あ、そうだ佐助。トリックオアトリート」

「そうだよ忘れてたよ。トリックオアトリート」


ずずい、と手を差し出した二人に佐助は「やっぱりね」と言いながら袋からお菓子を取り出して2人の手のひらに置いた。


「ワオ、パンプキンケーキ」

「しかもかなり本格的!」

「まぁねー。宍戸クン達もいる?」


真っ先に手を出したのは丸井だった。そんな丸井に宍戸が「ちょいダサ」と呟いた。



「猿!Trick or Treat!!」

「うわっ、やっぱり来た」


げッとでも言いたげなほど眉を寄せた佐助の前に龍の着ぐるみを着た政宗が現れた。それだけならまだよかったのだが、そんな政宗の背後から現れた人影ふたつに、紫乃と空が盛大に吹き出した。


「ちょwwwお、おまっ…!!wwwwwwww」

「マジかよwwwwwwww 」

「笑うな!!」

「似合うくね?」


政宗と同じように、龍の着ぐるみを身に纏ったキノコヘッドとワカメヘアー。そう日吉若と切原赤也である。自分達の後輩の意外な登場な仕方に、彼等はポカーンとしていた。


「ぶっは」


向日が吹き出す。それを合図と言わんばかりに残り2人も笑い出した。


「ぎゃははははは!!wwwおま、お前ら、なんだよぃそれ!!wwwwww」

「クソクソ、腹いてー!wwwウケるwwwwwwww」

「激ダサ……いや、似合ってるぜwwwwいてぇ!」


顔を真っ赤にした日吉が近くにいた宍戸に古武術で攻撃をしかけた。もろに喰らった宍戸はうずくまりながらも笑いを堪えている。そのすぐ隣では赤也が爆笑している紫乃達の前でふざけながら「トリックオアトリート!」と叫んでいた。お菓子をあげるべきなのだろうが二人は今、笑いすぎてそれどころではない。










「あー、笑ったわ」


二分後、やっと落ち着いた彼女達は各々のお菓子を政宗達に渡した。紫乃の龍〇散のど飴に彼等が微妙な顔をしたのは言うまでもあるまい。


「で、何で2人もその格好してるん?」

「いや…伊達が無理やり着せた」

「オレは面白いそうだったから自分から着たぜ!」


ドヤ顔をかます赤也に空は「さすがアホの子…」と呟いた。本人には聞こえていないようで、赤也は首を傾げる。「何も気にするな」と紫乃が彼の肩に手を置いた。



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