ギアス短編

□虚ろな夢
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「ル……ルーシュ…なんで?撃たなかったんだ……」


ルルーシュが銃を撃たなかった
酷い事を言ったのは僕だ…。


「ス…ザク……」


儚く紡ぐ声が
僕を現実へと
連れ戻す。


「ち…が…う………僕は!望んでいない!!!ルルーシュを撃つなんて………僕は!…」



「安心しろ…スザク俺は…大丈夫だ…」


大丈夫だと言う

何が大丈夫だ


ルルーシュ

ルルーシュ



なんで僕は
あんな事を言ったんだ


ルルーシュの存在を否定するような事を………



自然と溢れる涙が
悲しみを語る







死んだわけじゃない
なのに……



ついさっきの自分の言葉を思い出し
涙が出た



自分は何を言ってしまったのか…

後から押し寄せるのは後悔




「ごめん…ルルーシュ」


ギュッと抱きしめた身体が、思いのほか
華奢だった。


「もう、いいんだ…スザク」


そう言うルルーシュをひたすら僕は抱きしめるしか、なかった…









ごめんね
ルルーシュ


ごめんね







本当は誰よりも
ルルーシュに側にいて欲しいんだ

誰よりも
誰よりも

僕が愛した
ルルーシュ
………………‥‥‥
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