短編

□初ぼーいと熟ひゅーまん
2ページ/2ページ


同時刻

ナナバに執務室にいる団長に書類を届けるように言われたアルミンとジャンは扉の前で固まっていた。

「んっちょっと待ってよ、エルヴィン誰か人が来ちゃう…。あっ…」

「ラリサ、こんな夜に人なんか来ないよ。それよりも…。」

ドサッ

部屋の中から物音がした。

「「……。」」

二人の少年達は顔を赤く染めていた。

「ア、アルミン、これはあ、あれだよな?」

「そ、そうだね。」

「書類明日でいいよな?」

「だけどナナバさんが早急だって言ってたよ。」

「だけど、この状況だぞ?お前入れるか?」

「…。」

二人は部屋の前でどうしようか考えていると、

「ハッんッ、エルヴィンベッドがいい。」

「たまにはソファーでいいだろう?」

「やっ、これ外してよ。」

チュッ チュッ

「「……。」」

二人はよりっそ入りづらくなった部屋の前で立ちすくむ。

「ジ、ジャン後で出直そうよ。」

中で行われていることを考えて真っ赤に顔を染めたアルミンはジャンに部屋に一度帰ろうと提案するが、

ジャンは聞き入るようにドアに耳を当てていた。

「アルミン、折角だからもう少し。」

「…。」

結局二人はもう少しそこにいることにした。

数分後、

「イクッ」

「ラリサ、愛してるよ。」

この間の団長とまるで違う優しい声をエルヴィンが出すと同時にどうやら行為は終わったようだ。

「戻ろう。」

アルミンのその声と同時に

ガヂャ

ドアが開かれた。

「「あっ…。」」

二人が驚いて声を出すと開いたドアの先には少し乱れて色っぽい雰囲気を出したエルヴィンがこれでもかも言うほどのニコニコ笑顔で立っている。

我に返ったアルミンが、

「団長、ナナバさんから書類を受け取りました。それでは失礼します。」

そのまま敬礼してジャンを引き摺るように逃去る。

「ジャン、絶対にバレてたよ。あの笑顔は」

「そうだなっ、やべぇよ。」

顔面蒼白で走る二人の背中に

「おやすみ、キルシュタイン、アルレルト。」

エルヴィンの声が聞こえた。

エルヴィンは二人の少年から書類を受け取るとそのままドアを閉めて気絶しているラリサの服を整えた。

そして、

「フフフッ」

満足そうな怪しい笑みを浮かべていた。





その後数週間アルミンとジャンはエルヴィンとラリサと顔を合わせる度に顔を赤く染めていた。


End

好評なら続くかも…。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ