ユーリ!!!on ice
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「ナマエ、大変だ。ヴィクトルが日本に行った。日本人のコーチになるだとよ。お前がしっかり奴を管理していなかったからだ。」
ヤコフは怒り任せに彼女を怒鳴りつけた。それを聞いた彼女はいつものにっこりと微笑む笑顔を消し去り、
「そうですか。困りましたね。」
心底冷えた表情で言い放った。
いつもの彼女からは想像もできない冷え切った声。
ヤコフも驚いたように彼女を見ていた。
それから彼女はにっこりと微笑むと
「では、私は掃除がありますので。」
と、言って去った。
「おい、ナマエ。俺は日本に行く。お前は?」
「行かないよ。ユーリはいっておいで。約束は守ってもらいなさい。」
ナマエはいつもの優しい顔で俺を見た。
「なんで、ナマエは行かないんだよ。」
「だって私は彼に何の用も無いもの。」
彼女はそれから何を言ってもにっこりと微笑むだけだった。