進撃 あなたの為に
□助けて
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☆夢主視点
あれから3日が経った。
前までなら、寝ぼすけのお父さんを起こすのが日課だった。
今はお父さんの部屋に行ったって、誰もいない。
お父さんのにおいが、微かに残ってるのが余計に悲しい。
どうも調子が戻らない。
ーーーなんならいっそ、全部消えてしまえば良かった。
そしたら、お父さんの面影を探すこともないはずなのに。
「………はぁ…」
……ま、一番消えてほしいのはお父さんの借金なんだけど。
生活が苦しくて借金してたみたいだけど、それが膨らんでとんでもないことになってる。
真面目な話、お父さんが死んだのもそういう理由なんだろう。
返せないから、殺された。
ウォール・シーナとかの権力者なら何も言えないし。
「私も、殺されちゃうのかな……」
死にたくない、けど私はまだ働けない。
どうやって返せと言うのだろう。
悲しいけど、今はこの事で頭いっぱい。
家がバレたらおしまいだね。
……………バンッ!!!!!
「……おい餓鬼、アリエラだな?」
…………どうしよ。