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□デジャヴ
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今日はすばるの誕生日なんです。


だからとりあえずケーキを買ってってプレゼント持ってって。


あ、プレゼントは帽子。

すばるに似合いそうだったの。


で、一通りお祝いしてぐうたらしてる。


…私思うんだけど去年もこんなだったような気が。


去年もケーキ持ってって、プレゼントのコンバースあげて。


ぐうたらしてたよ。



「これじゃだめじゃん!!」

「え。急になんなん。」

「これじゃ去年と同じだよ。」


「あ、なんかデジャヴやったんはそれか。」


「なにか…。こうなんかない!?」

「えー…。別にええやん。」


すばる面倒くさそう。


「倦怠期の夫婦じゃないんだしさ。」


新鮮さがないとさ


…すばる別れちゃいそうじゃん。


取り柄ない私が今付き合ってもらえてるだけで奇跡じゃん。


小さなキセキどころか大きなキセキじゃん。


「春歌俺ら付き合って何年?」

「え?…と4年。」


「もうさ、お互いのこと結構知ってきたやん。」


「そうだね。」


だからこうなっても仕方ないって?


それは、やだな。


いつまでも刺激を!


「だからさ。」


「え…?」


「付き合ってっ…て間違えた。ごめん。」


「へ?付き合ってるつもりだったんだけど。」


「結婚して。」


………。

………!?


「私と、すばるが?」

「そう。春歌と俺が。」


「私なんかでいいの…?」


「春歌じゃなきゃだめやねん。」


「女優さんみたいに美人じゃないよ。」


「世界一かわええやん。」


なんで。

いいのかな。私で。


「返事は?」

「はい。」


「じゃあさ、婚姻届、今日出したいんやけど。」


「それ、無理じゃない?だって親のサインとかさ。」

「うちのには貰っとる。」


「…私が嫌って言ったらどうするつもりだったの?あとうちの親が反対とかしたら」


「あ。忘れてた。まぁ春歌の親とは仲ええし。」

「そうだね。」


「でもやっぱ俺の誕生日にだしたいやん。」


「そう。」



「ほんま、好きやねんで。」


「ありがとう。」


デジャヴ


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