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□にゃんこ
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急に章大くんからうちに来るってメールがきた。


たまたま家にいたけどなにか用でもあるのかな?


ぼーっとそんなことを考えていると鍵のあく音。


あれ?鍵渡したっけな。まぁ渡したのか。


「春歌ー!!」


「はぁい。名前叫ばなくていいよ。」


「うん。なぁなぁちょっと来て!」


「どうしたの?」


急いで玄関に向かう。


章大くんがひょこひょこしてる。


「なに?」


「見て!ねこ!!」

「わー!!かっわいい!」


胸のとこで抱えられてる。


真っ白。超かわいい。


「あんな、道歩いてたらな、めっちゃついてくんねん!」


すごく嬉しそうに話してくれる。動きがせわしないなぁ。


「めっちゃかわええやん。やから動物病院行って見てもらって、平気やったから連れてきた!」


「へー。もふもふ。かわいいね。」


のら猫とは思えないレベルに人懐っこい。


なんか…章大くんみたいだぞ。


すごいキョロキョロしてるし、なんだか似てる。



だから着いてきたのかな?


「…ヤス。」


「うん?」


「このねこさんの名前。ヤス。」


「うぇー…。ヤスっておんなじやん。てか僕ねこなん?」


「章大くんは章大くんだよ。こっちはヤス。」


「えー…。ヤスぅ?呼ぶの恥ずかしいやん。」


「えー。ねぇ、君はヤスって名前がいいよね?」


私がねこさんに問いかけるとヤス(仮)は返事してくれた。



「わー!返事した!」


きゃっきゃよろこんでる。



ヤスで決定だね。


「でもあれ?章大くんが飼うの?」


「うーん。そうなるんかなぁ。でも結構ロケとかで僕いないし。」


「あ、じゃあ私飼うよ!」


私がそう言うと章大くんはなんか変な声だした。


「ええの?」


「うん。章大くんがいるみたいでいいよね。」


「わー!かわええ。春歌もかわええな!」


「え?」


「超ツボ。ってことでヤスは春歌ん家の飼い猫さんやで。」


ねこの頭を撫でてる。


めちゃくちゃ優しい笑顔。


「ねこってかわいいね。」

「な!動物ってみんなかわええよ。」

「ね。」



これからきっと楽しい日々が始まるな。



にゃんこ




(…章大くんよく来るね。)
(やってヤス気になんねんもん。)
 

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