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□ドリンクの好みについて
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久々に二人っきりでファミレスに来た。

いっつもすばるかヨコがいたんだよね。


まぁいたらいたでめちゃくちゃ楽しいけどね。


「ヒナ何食べる?」

「んー…。特には。つかヒナ呼び止め。」


「じゃあ信ちゃん。」


「それもちゃう。」

「面倒な子だな。信五。これで満足か。」

「そんな喧嘩腰じゃかわいくもなんともあらへん。」


「かわいくないのは元からですぅー。」


「な訳ないやろ。」



サラッと今の発言したけど恥ずかしい。


なんで急に言うかな。

心の準備ができてない。


「春歌はどれにすんの?」


「ドリンクバーオンリー。」


「ふーん。食べへんの?」


「一応女子の胃袋ですからね。あんまし要らない。」


「そ。じゃあ俺もドリンクバーでええわ。」


「うっわ、超迷惑な客。」

「でも一応客やからな。」


ヒナもとい信ちゃん改め信五はボタンを押して店員さんを呼んでた。


その時の店員さんの顔あからさまに迷惑がってた。

そこまでか。ここで多分1、2時間かいるよ、悪かったね。



二人で仲良く、仲良く一緒にドリンクをとりにいく。


いっぱいあるなぁ…。


あ、ミルクティー発見。


これは飲まねば。


カップにミルクティーを入れる。

っていっても機械が全部やってくれちゃうけど。


そーっとカップを持っていくともう信五はいた。


机の上のはコーラかな?


「春歌なにそれ。」

「ミルクティー。」

「あっつ。」

「いいじゃん。好きなんだし。」



机に置く。

あ、ちょっとこぼれた。


紙で拭く。


結構熱い。


「こんな暑いのにミルクティーとか気が知れんわ。」

「だから好きなんだって。」


「そんなに?」

「うん。世界中の飲み物の中で一番。」


「へー。覚えとくわ。」


「信五は、コーラ好きなの?」


「うーん。普通。」


「じゃあ何が好き?」

「スポドリ。」


「確かにドリンクバーには無いわ。」


らしいといえばらしい。


でもなんでドリンクバーにはスポーツドリンクって無いんだろう。


「ミルクティー、ちょうだい。」

「別にどうぞ。」


カップを渡そうとしたけど、私の悪戯心がうずいた。


回りに人が居ないか確かめる。


角席なのと時間帯があいまって居ない。


…よし。


私は口にミルクティーを入れた。


そして机に身を乗り出して信五の口に自分の口を押し付ける。



「…あっま。」

「そう?」


「つか春歌なにしてんねん。」


「魔がさした。」


「ほんまにもう…。」


心なしか信五の顔が赤い。


これはいい眺めだぞ。最高。


信五は信五でコーラの味がした。


「なぁ春歌、俺とミルクティーどっちのが好き?」

「なにそれ、鳥肌。」


「ええから答え。」

「そりゃ信五でしょ。」



「…そ。」



ドリンクの好みについて
 

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