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□エゴママ
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「すばる。」

「あ?」


「好きだよ。」


「…俺も。」



あたしはすばるに"好き"を伝えて、あたしはすばるに"好き"を貰う。


恋人同士なら当たり前のようなこと。


でもあたしたちのは何かが間違ってる。


幸せだね、なんかって言って。


勘違いをして


エゴの押し付け合い。


好きだから離さない。


独り占めしてたい。


好きなら当たり前のこと、すなわちただのエゴ。


ただ間違えたくないのはあたしの中にはすばるが好きって気持ちは十分にある。


ただちょっとだけ人間性に欠けてるだけで。


でもね、あたしたちのアイはエゴだかなんなのかハッキリさせましょ。



あたしの愛ってなんてエゴママ。


すばるにかなうあの子もこの子もみんな×しちゃうんだから。



こんなに歪んだ愛に満ちてても、終わりのときには笑顔でさよならする、そんな感じでできてるんだよ。



今はちょっと作り笑いだけど、最後には心からざまぁみろって笑えんだよ。



いつかはあたしもすばるも独りきりになっちゃうんだよ。



寂しいね。


だからこうして二人の独りぼっちが身を寄せあってるんだよ。



いつか愛なんてって世界で生きていくなら。



あたしの居場所なんかすばるをあたしなんかよりもっと好きな子に消し去られちゃうんだ。



きっと、



きっとこの世界なんて、そんなもんだ。
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