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□先生と私。
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村上先生⇒部活の顧問の先生


今日は部活で三年生最後の試合。

私は二年生でレギュラーだった。


だけど、私のミスで試合は負け。

先輩は私のせいだけじゃないって背中を叩いてくれた。


だけどその顔はすごく悔しそうで、心が痛んだ。


三年生の先輩たちは最後なのに。

本当に…ごめんなさい…。


先生の話が終わって解散した。


部活の子が話しかけてくる前に走り出した。

涙が止まらない。

顔を見られないように下を向いて家へ向かう。

すれ違う人たちが振り返ってるのが分かる。

家に入ってお母さんが声をかけてくるけど無視して部屋に直行。


泣きすぎて頭がぼーっとしてくる。

だけど涙はとまらない。悔しさと申し訳なさが溢れだしてくる。


明日目腫れちゃってるんだろうな。

だけどまぁいっか。

どうせ部活は私が終わらせちゃったんだもん。


30分ぐらいたってお母さんが部屋に入ってきた。

目線だけそちらにむける。

お母さんは電話を持ってた。


「先生から電話。」


友達だったら断ろうと思ってた。

だけど…先生?どうして。


「…もしもし如月です。」
「お、如月?」

「どうして…、電話なんて。」

前向きな先生のこえが心にひびく。

「ほら、如月落ち込んでたやん。」

「…そう見えましたか?」

「おん。もうバッリバリ。」

「…あはは。」

村上先生の声好きだな。

何だか温かい気持ちになってきた。

「如月。」

「っはい。」

急な真剣な声にびっくりした。

「如月には来年あるやろ。」

「そう…ですね。」

「だったら来年先輩の分まで頑張り。」


「……はい。」


村上先生に背中を押されたような感じ。


そうだ、来年先輩の分まで頑張ればいいんだ。

「じゃあ、次の練習でな。」

「はい。ありがとうございます。」

「ええって。」

先生は笑ってる。

そんな先生に私は一言聞こえるように呟いた。


「先生好き。」

「え!?ちょお待てや!」

ガチャっと電話をきる。



…次の練習どんな顔して会えばいいんだろ。



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