Luvholic
□Luvholic
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頭が割れるように痛い…
体を動かそうとしてもベッドにへばりついてしまったように重くていうことをきかない。
仰向けのまま少し目を開けたが暗くてよく見えない。痛みに耐えながら少しづつ体を起こし、もう一度目を凝らして見てみるが、部屋の中はカーテンの隙間から射し込む月明かりのみでやはり良く見えなかった。
動かすたびに鈍く襲ってくる頭痛に顔が歪み耐えられず目を閉じる。数分の間そうして再び目を開けると、先程よりも目が慣れたのか部屋の様子が見えてきた。
思っていたよりずっと大きい部屋。自分がいる大きなベッド他にはソファーのみのシンプルな部屋。
ここはどこ?
どうしてここにいるんだろう…
引っ張られるような感覚に右腕を見ると点滴が繋がれている。
ここ病院じゃないよね…何で?
状況が全く飲み込めず不安感が押し寄せてくる。
───ガチャッ、
!!!!!!!
突然ドア開き驚いて心臓が跳ね上がった。そこから現れたのは上半身裸にワインボトルを片手に持ち、足取りがおぼつかない…男?!
『───!!!…………△%◎□☆‰♯?』
私が起きていた事にその半裸の男もひどく驚いた様子だ。何かを話しかけてきたが全くわからない。
『△%◎&□☆‰♯\$@………$#%○%△…』
また何かを呟くと今度はこちらにフラフラと近づいてきた。
「──────!!!!」
誰か!!助けて!! 助けてーーーー!!
恐怖に襲われて叫ぼうとするけど、何度叫ぼうとしても声が出ない。その間にも一歩一歩と近づいてくる半裸男。ベッドの上を後ずさるがもう後がない。手当たり次第そこら辺にあるものを半裸男に投げつけたが、半裸男は更に慌てた様子でこちらに近づく。
『$#%○%…△◎&□☆‰♯!!』
そう叫ぶと私の両手首を掴み動きを封じた。何とか腕を振りほどき抜け出そうとするが私が強張って動けなくなるまでそうすると、点滴の針が無理に取れて出血している腕をシーツでそっと押さえた。
…………。
『待ってて…』
多分そう言い、両手のひらを私の方に見せ軽く押し付けるようなジェスチャーをすると彼は部屋を出て、シャツを羽織り救急箱を持ってすぐに戻ってきた。
一瞬身構える私の隣に座り込み、手際良く手当を始めた。気付かれないようにそっと顔を盗み見ると、半裸で胸が見えてなかったらすぐ男って判断できなかったかも、、そう思わせるほど彼の顔はキレイな整った顔をしていた。