トリコ 短編

□ましゅまろ!
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パタパタと足音が聞こえ、
瞬間、スタージュンの部屋の
ドアが勢いよく開いた。











「す、スタージュン様!緊急事態です!」





慌てた様子の リンが
息を切らしている。





「どうした、IGOのやつらか」




「いえ、それがっ、」












リンの手にはマシュマロが1つ。






















「ストーブが壊れてマシュマロが焼けません!」






「……」






「あのっ、ストーブが壊れて」


「二度も言うな、聞こえている」







スタージュンはため息をつき、









「……それで私に何をしろと言うのだ」








「あ、はい。ストーブの代わりにマシュマロを焼いてほしいなって」





「馬鹿にしてるのか」



「し、してません」










スタージュンは、少し考えたあと、









「……焼いたら帰れ」


その言葉に リンは笑顔になった。



「ありがとうございますっ!」













スタージュンは、掌から青い炎を出し、マシュマロを炙る。








「これで満足か」





「あっ、はふはふっ、はい!大丈夫でふっ、ありがとうございますっ」







「さっさと帰れ」







「あ、はいっ、すいませんっ、モグっ」






リンはスタージュンの部屋をあとにしようとする。






「おい、 リン 」





「ん、はい?」















振り返ると、

































ちゅ









































スタージュンは リンに
軽いキスを落とした。











「ふ?!」
















何が起こったか分からない リン。











「…ん…甘い」



「すす、スタージュン様……あの、」

















「……菓子を焼いてやった礼は頂いた……さっさと帰れ」










そういうと、スタージュンは
リンを外に追い出すかのようにドアを閉めた。



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