弱虫ペダル 短編

□黄色い気持ち
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「翔くん、髪伸びたね」




と、唐突にクラスメイトの 名無しさんに話しかけられた。





「そやなァ」






変な女。



この女とおると、
なんや、変な気分になる。









「最近、髪も前よりオシャレになったよね。真ん中金髪でカッコいいじゃん」











カッコいい?




アホか、どんだけ
物好きなんや、キモ。







そうや、少し、からかったる。











「そんなん、あれや。 キミィがオシャレな人好きー 言うてたからやん」




「えっ」













「キミィのタイプやろ、僕」





















「……」








何黙っとんねん。
冗談や、ホンマ キモいなァ。















「なんや何か言うたら?」





「うん、だって、本当にそうだもん」






「ハァ?」






「本当に翔くんみたいな人タイプだもん」























「……キモ」


















ホンマ キモい。







けど、この黄色い気持ち。



















柄にもなく 心地ええなんて
思ってええんかな。










絶対、口にはせぇへんけど。



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