02/06の日記
00:12
初恋【高銀】
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「好きだ」
昼休み。
立ち入り禁止の屋上で高杉と2人、昼食を食べていると急にそう言われた。相手は幼馴染みの高杉。幼稚園の頃から一緒に育った高杉は、俺の兄貴みたいなもん。(背は低い)
そんな兄貴から告白されたらどうだ?俺は軽いパニックになった。
「た…高杉…??」
「俺は本気だ」
俺が言葉を出すより早く言う。高杉は何故か清々しい顔をしている。驚きで声が出ず、口をパクパクさせていると、さっきまでの顔はどこへ行ったか、哀しそうな目で俺を見た。
「やっぱ、気持ちわりぃよな…悪い…忘れてくれ…」
高杉は背を向けて屋上から出ていこうとする。
違う。俺はそんなこと言ってもねぇし思ってもねぇ。このまま高杉を、行かせたらもう二度と、会えないような、そんな感じがして走り出した。
たった数メートルを走ったと言っていいのか分からないが今はそんなことどうでもいい。
「高杉っ!!」
高杉の手を掴み、無理矢理振り向かせた。その顔は今にも泣きそうで、息が詰まった。
その時、足元にあった小石につまづいて、俺は高杉の方へ思いっきり転んでしまった。
ふに、と唇に何か柔らかいものが当たる感覚がした。
「銀…時…」
あっ、俺は高杉とキスしちまったんだ。ファーストキスだったのにと少し残念に思うが、何故か嫌な感じはしなかった。むしろ、嬉しかったと言うか…。
「お、俺のファーストキス奪ったんだから責任とれよな!」
何言ってんだ自分と思うより先に、高杉がいつもの笑顔で俺の天パをくしゃくしゃにしてきた。
「バーカ。キスで責任とか童貞でも言わねぇわ」
高杉の笑顔はとてもかっこよくて、胸の奥が、キュウ、と締め付けられた。
俺がこの気持ちに気づくのはもっと先の事である。
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どうも、翼です。
初めてのSSです。
これからはほぼ僕が投稿していくと思います。
高銀で、明るいのかいたのはじめてかも知れない笑
毎日、1つは投稿出来るように頑張ります。
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