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□ルキーニは…
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「「「「かんぱーい!!」」」」
今日は花組の組子8人で飲み会。
私がお茶会のあとから参加したから、みんなが仕切り直しって言って乾杯し直してくれた。
肌寒いどころではなくなってきた季節。
11月なのにもう街中はクリスマスに彩られている。
私達が今来ている店にも、クリスマスの電飾が施されていた。
「もう冬ですね…」
「なに、愛月ひかる老けた?」
梅咲さんが素早く突っこんできた。
ひどい、と笑いながら望海さんを見る。
最近、何故か望海さん元気ないんだよなぁ。
「お〜? 愛月ひかる、色気づいてんのか?恋してんのか?」
「な、なに言ってんですか」
絶妙なタイミングでこの質問を投げかけてきたこの人はまよさん。
お世話になっている先輩の一人だ。
「あー、どもった。なお怪しい。最近ぼーっとしてること多いから、らしくないなと思っただけ。優しい上級生のお言葉は受け取っときなさいな。」
「色気づいてんのかって優しい上級生のお言葉なんですね…」
「なんか言った?」
「言ってませーん」
自然と、こんな他愛もない会話が望海さんとできたらいいのに、と願う自分に少し驚く。
なぜ色々なことが脳内で望海さんに関わるワードに変換されてしまうのだろうか。
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