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□夕食の前に、
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愛月ひかる、まだ自主稽古終わんないのかな…



もう上手く演技できてたじゃん…



いや確かに?舞台への情熱を持って?



稽古に励むことはタカラジェンヌとしての基本姿勢ではあるかもしれないけど?



とは言え、せっかく、せっかく勇気を出して言ったのに!



______本日午前10時



93期生の愛月ひかるが、同期のほたてと話している時に、呼び止めようというその時。



目的は愛月ひかるのディナー!!!



今日こそその日(ロミオとジュリエット劇中歌)がその時の脳内BGM。



だってずっと待ってたから!



「あれ、ちーちゃんから電話だ」



『もしもし、大ちゃん?』



「うん、ちーちゃん電話なんて珍しいじゃん」



『いやいやそんなこと言いなさんなって。同期の恋愛事情を心配する親心じゃないの』



ちーちゃんはこうしていつも私のことを気にかけてくれる。



同期っていう存在がなかったら私、どうしてたんだろう



「いやそれ同期じゃないじゃん笑」



『まあまあ。で、どうなの。愛月ひかるちゃんは誘えたわけ?』



「いやあ、それがさ…」



『なになに、あの娘役泣かせな大ちゃんが恋煩い?』



「そんなんじゃないけど…」



しばしの沈黙。私に愛月ひかるのことを話せってか。



「初めて愛月ひかるを見た時はちょっと可愛いけど普通の子、っていう印象だったんだけどさ」



雪組に組み替えになった1年前の夏。



あの頃は緊張や不安であまり1人1人の性格や人柄を見る余裕はなかった。



だから、愛月ひかるに、自分がいつ惚れたのかは分からない。



「けど、恋ってこういうことなんだって教えてくれたんだ、愛月ひかるが」



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