Pirates of the Heart
□に
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「―――……かはっ!!
おいいをりてめぇ!!
やりやがったな……!!!」
『わたし悪くない!!
そこに梅があったのが悪い!!!』
「げほっ…………
いをり、約束だ。」
せき込みながらニヤリと笑う虎。
とにかく彼から逃げるべく、座っていた彼の向かいの椅子から腰を浮かす。
『逃げちゃだめ、っていうのは、約束にはなかったからね!』
「おれから逃げられるとでも?」
口元をぬぐいながら同じく腰を浮かす船長。
ちぇっ。
やっぱりここで "逃げるな" という命令を使わせるのは無理だったか((
卑怯だ?
だってあの身体能力の持ち主に勝つには頭を使わないと無理だよ……!
それに、ああでもしなきゃ、あの人は梅なんて食べてくれなかったと思うし……!!;
とにもかくにも……!!
わたしはキッチンから猛ダッシュで出て行った。
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