結界師
□誕生日
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「あららーあの子怒っちゃったよ……」
「なによ、遅れてくるのが悪いんでしょ!」
「俺の話も聞けよ!これは……」
《ピキーン》
「お、妖が来たな。ハニーもヨッシーもケンカするなよー」
「そうさ。仕事なんだからちゃんと協力しなよ」
「わかってる。行くよ白尾!」
「おうよハニー」
俺もすねている場合じゃねーよな
大丈夫、仕事終わったら時音にちゃんと言うんだ
「行くぞ斑尾!」
「やる気出たみたいだねぇ」
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妖が侵入した辺りに着くと時音がもう戦闘体勢に入っていた
妖は俺の二倍くらいの高さでもありながら軽快に飛び回っている
学校の壁、木、地面を足場にかなりのスピードで動いている
ただ攻撃はしていないようだ
「結結結!」
時音は攻撃しているが相手が速すぎるためあと一歩のところで逃がしてしまう
「速い!あとちょっとなのに」
「時音大丈夫か!」
時音の元へ駆け寄る
「大丈夫よ。でも悔しい。全然捕まらない……」
今はさっきのケンカを引きずっている場合ではないとお互いがわかっている
ならコンビネーションもいつもと変わらないはずだ
「……時音、今いいこと思い付いたんだけど俺の作戦に乗ってくれない?」