結界師

□誕生日
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月明かりが照らす真夜中、箱をもって走っている少年が一人。

「やべっ!完全に遅刻だ!」

「良守ー、なにやってんのさ。雪村の小娘にまた怒られるよ」

「うっせ!あー思ったよりも時間くった!やっぱ怒ってるよなー時音……」

少年ー墨村良守は学校へ急いだ





「ハニー、ヨッシーやっと来たぜ」

「ごめん時音!ちょっと遅刻し……」

「なにやってんのよ、ずいぶん遅れてきたわね」

……なんか説教モードに入りそう……

「その箱……あんたまさかケーキ作ってて遅れたとか言わないわよね?」

うわ……まさにその通りだ……

「………そうです」

「あんたねぇ……そんなにケーキ作るのが楽しいの?そんなことしないで修行もっとしたらどうなの?」

「いや、でもこれは」

「くだらないことばっかしてるんじゃないわよ。いつ強敵が来るかわからないんだから」

くだらないこと……?

俺のケーキ作りがくだらないことって言ったのか、時音

俺はただ時音が喜ぶ顔が見たかっただけなのに

「今はまだ妖来てないけど、これからはもっと自覚して……」

「うるせぇ!」



なんだよ

なんでそんなに侮辱すんだよ

遅刻したのは悪いけど今日遅れてきたのはー……
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