しょーとなゆめ
□君はわたしの…
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※現代バージョン
ある日のある朝
それはいつも通りの朝の筈…
だったと思った
「はぁ…またコイツ寝坊するぞ…」
まだ夢の中、半起きになりながらも誰かの声が聞こえてきた
『…んん?』
体を起こして欠伸をする
『ふぁーあ…』
しばらくぼーっとする
「またコイツぼーっとしてやがる、ちゃんと時計を見ねえか時計を」
『……っで!』
「今度はなんだ」
『っでえーたあーーーーー!!!!!』
「煩いな何が出たんだ」
ドターーーん!!
りなは部屋を超特急で出た
「本当にアイツは頭のイカれたヤツだ」
*****
『やだよーままぁ〜』
ママ「何甘えた事言ってるの!早くしないと遅刻するわよ!」
『うわん!』
ガチャン
『…でも確かに男の人の声が聞こえてきたと思ったのに…』
「なに!?男だと!?」
『うわお!まただ!ママー!!!』
「まさか!?オレの声が聞こえてるのか!?」
『きゃー!!!話しかけてきてるー!!!ママー!!!』
りなはまた走って出て行こうとした
「ちょっと待て!」
ピタ…
りなは足を止める
『な、ななななんですか幽霊さん!!!』
「バカヤロウ!オレを幽霊なんかと一緒にするな!オレはお前の彼氏とやらだろ!」
『…ええ!?幽霊さんじゃないんですか!?じゃあ不審者さん!?やめてください、殺しはしないで下さいませ!!!←彼氏は無視した(笑)』
「バカヤロウ!ベッドに来い!(彼氏無視された…シクシク)」
『ええ!?ちょ、犯すつもりですか、犯すんですか不審者さん!!!』
「違うって言ってるだろう、バカヤロウ!とにかく此方へ来い!」
『…ゴクリ』
りなは覚悟を決めベッドへ一歩一歩と近づく
「よしそこで良い、枕の側を見ろ」
『…あ、はい』
「どうだ」
『あの…見ましたけど』
「バカヤロウ、そのリボンの髪留めがオレだ」
『…ぱーどぅん?』
「オレはお前の髪留めだ!」
『ええぇぇぇええ!!??』
「煩いヤツだな、それよりお前遅刻するぞ」
『ええぇぇぇえ…え?』
りなはベッド付近に置いてある時計を見た
『はわわわ!!!もうこんな時間!?ヤバいヤバい!!!まだ着替えてもないのに!』
「だからいつも歌なんか歌って夜ふかしなんかするなってあれ程言ってるのに…『ななななな!!!いつも聞いてたんですか!?』当たり前だ」
『やだッッ!!!恥しい!』
「なにが恥しいだ、いつも大声で歌ってるくせn…」
ぐぎぎぎぎい
「あだだだだ!!!バカヤロウ!何やってんだ!」
りなは酷く自分を貶す髪留めをキツく握った(笑)
『髪留めくんが悪いんです』
「何言ってんだ、本当の事だr『(ギロ』すいません」
『ってこんな事してる場合じゃないよ!本当に遅刻しちゃう!着替えなきゃ!』
「…ゴッホっゴホ…ぐふぇ、そうだそうだ!早く着替えないか!(グヘヘヘ‥オレのお楽しみが来たか(ニヤ」
りなは髪留めを持ち上げる
「コホン…(おッ!?今日はもう頭につけるのか!?あそこだと至近距離でアレを拝める…グフ)」
『さっ!髪留めくんは男の子だからあっち見てようね!』
ヒョイッ
りなは髪留めを布団の下に潜り込ませた
「ちょ、ええ!?そんなあぁァァああ!!!(オレのお楽しみがあぁァァああ!!!(泣))待て!オレは男ではない!女だ!(ええい!これならダメ元でぇ!)」
『ふんふんふ、ふーん♪聞こえませーん♪』
「チッ、流石にバカのアイツでもわかるか」
『なんだって!?』
「何でもないです」
『よーし!支度もできた事だしイヤホンとってもう行かなきゃ!』
「本当にコイツは呑気なやつだな」
『あっそうだ!あなたなんて名前なんですか?』
「ああ、オレはロブルッチだ」
『おお!ろ、ブルッちさんですか!じゃあブルッちさんって呼びますね!』
「バカヤロウ、ロブ・ルッチだ。なんだそのブルドッグみたいな呼び名は」
『もーう!わかってますよ!そんな事!本当に冗談が通じないんですねー』
ル「…╬」
『さあ!行きましょうか!』
ル「(コノヤロウ…)」
りなはルッチという名の髪留めで髪を飾り家を出た