しょーとなゆめ
□願い事☆
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ここは夢のない島、政府の島エニエスロビー(笑)
今日もりなの任務はお休みです。
さてりなちゃんのお部屋を覗いてみましょう♪
『運命の人よ〜白馬の王子様よ〜♪』
りなはラブソングを口ずさみながら何かをやっていた
すると部屋の前を通りかかったルッチが立ち止まる
ル「なんだ、アイツ誰かに恋でもしてるのか?」
そう思うと居ても立ってもいられなくなり真っ先にりなの部屋に入った
『好きだよ〜大ー好きだよ♪ん?あ、ルッチどうしたの?』
後ろからの気配を感じたりなはルッチが来たことに気づく
ル「…ああ、変にお前が楽しそうだなと思ってな‥その、何を歌ってるんだ?」
『あ?これね♪いやこの歌わたしの気持ちとすっごい似てるなって思ってね♪それでこの歌好きになっちゃったんだー♡』
りなは楽しそうにその歌の事を話した
ル「…そうなのか」
という事はあの歌の歌詞からするとりなは今好きな奴がいるのか…白馬の王子様だとか言っていたし…もしかしてりなは王子様みたいな奴が好きなのか?などと頭を唸らせていた(笑)
そしてまたりなを見てみると何やら手を忙しそうに動かしていた
ル「…?それはなんだ?」
りなはルッチに指摘されて手を動かすのを止める
『ん?これはね、ミサンガっていうの。ルッチ知らない?』
それは糸を何回も交差して作るというものだった
ル「オレは知らないな」
『そっか、これはねある言い伝えがあるの。それはねこのミサンガに願い事をかけて自分の足首とか手首につけるの、それでミサンガが自然と切れたら願い事が叶うんだって!それでわたし今そのミサンガを手作りで作ってるんだ♡』
りなはまるで夢でも話すようにキラキラとした目で話した
ル「…そんなに叶えたい願い事があるんなら自分で叶えればいいじゃねぇか」
『わかってないなー!それが叶えられないからミサンガが作って叶えるんじゃん♪』
ル「…(コイツ…ミサンガ作るの楽しんでねえか)そんなにも叶えたい願いってのは何だ?」
『チッチッチッ!それを言ったらパーになっちゃうわけよ!願い事叶わなくなっちゃうよ』
ル「…そうなのか(チッじゃあコイツがこんなにも好きなヤツわかんねぇじゃねぇか…)」
『そうだ!ルッチもミサンガ欲しい?いくら最強のルッチでも叶わない願いくらいあるんじゃない?』
ル「あ…ああ、まあ取り敢えず貰っておいてやる(りなの手作り…肌見放さず付けておこう)」
『もーう!素直じゃないなぁ…これ結構作るの大変なんだからね〜』
りなは自分の作っていたミサンガを途中で辞め、新しい糸を取るため裁縫セットに手を出す
『じゃあ、ルッチは何色がいい?3色選べるよ〜♪色はほとんど持ち合わせてるから安心して♪』
そう言って楽しそうにいくつもの糸を取り出す
ル「…オレは別に何色でもいい(寧ろお前に決めて貰いたい)」
『えー?もうしょうがないなぁーこういう時に困らないように好きな色くらいあってもいいと思うよ?まあルッチらしいけどね』
りなはルッチに合う色を探し始めた
『うーん…やっぱり一番はこれだね♪』
そう言うとルッチに黒い糸を見せた
『ルッチっていったら黒だもんね』
ル「それどういう意味だ、黒は勝敗でいうと敗の方だぞ」
『え?いいじゃん別に〜どうせルッチ負けることなんて無いんだからさ!ほら黒ってかっこいいしさ漆黒の色っ!て感じでルッチにピッタリだよ♪』
りなはルッチの返答も聞かずに『とにかくこれね♪』と言って強制的に黒にした(笑)
ル「(りな…褒め過ぎだ…///)」
『んで次はー黒って言ったら白だから白ね!』
ル「何だ勝敗関係ねぇじゃねぇか」
『もういいんだよー!だってルッチのスーツって黒に白いネクタイが多いじゃん?それがすっごい似合ってるからミサンガもそれに合わせたいの〜♪』
ル「(///りなお前襲うぞ)」
『で、あとはー…何がいいかな、ルッチのイメージってそれしかないし…』
ル「(ショボーン…)」
『あっ!そうだ!ハットリも入れてネクタイの赤ってどう?ルッチハットリ大好きだからね〜♪』
ル「…まあ、それでいい(りな…オレの事そんなに考えてくれて…うっ‥(目頭抑える)」
『よーし!じゃあいつもより綺麗に作るからね!それまで長いからルッチは自分の部屋に戻ってなよ』
ル「え…オレはここに居ても…『ほら、時間かかるからさ!行って行って!』…ああ」
ルッチはりなに追い出されかけながら渋々出て行った
『さっ!腕を振るうぞー!』
*****
ル「アイツ…なんであんなにオレを追い出したいんだ…まさかっ!本当は作るのが嫌で「作るの忘れてた!テヘペロ」をやりたいんじゃ…うう…グスン…」
そんなネガティブな独り言をしていると…(笑)
トントン…
ル「!何だりなか?」
ルッチはりなと思われる気配に声をかけた
・・・
でもルッチの問いかけには返事は無かった
ル「…?」
仕方なくドアを開けてみてみる
ル「…誰もいないな‥?何だこれ」
ルッチはドアノブにかかっていた小さな紙袋を手に取った
ル「…これは」
それには小さなメッセージカードが付いており"ルッチのお願いが叶いますように☆"と書かれていた。そして中身を見てみると黒と白と赤が綺麗に交差されているミサンガがビニールに包まれていた
ル「うっ‥アイツ…本当にオレの為に…」
そして剃で一目散にりなの部屋に向かった
~ りなの部屋 ~
『ルッチ、喜んでくれるかなぁ…』
ル「りな!!!」
ルッチは扉が開くのより早くりなを呼んだ(笑)
『あっ!ルッチ!喜んでくれた?』
りなはルッチに嬉しそうに聞いた
ル「…ああ、ありがとう…」
『えへへ、いいよ別にそんな、あ!そうだじゃあ付けてあげるよ!ついでだし』
ル「ああ…悪い」
ルッチはビニールに包まれたミサンガを取り出しりなに渡した
『じゃあ足首か手首どっちが良い?』
ル「ああ…どっちでもいい」
『じゃあ手首にしよ♪戦ってる時とかそれ見て元気とか出たら嬉しいなぁ…』
そう言いながらルッチの手にミサンガを結ぶ
『よし!できた♪』
ル「ありがとう」
『いいよいいよ♪あ、じゃあわたしのも付けてくれる?』
ル「ああ、手を出せ」
『ん』
りなはルッチにミサンガを渡し手首をルッチに差し出した
ル「…」
ルッチは無言でミサンガを結びつける
『これはね、ルッチの色とわたしの好きな色で出来てるんだ♪』
りなはルッチが手首に付けてくれている黒と白とピンクで出来たミサンガの説明をした
ル「出来たぞ…」
『あ、ありがとう♪っじゃあ一緒にお願い事しよ♪』
ル「ああ…」
『せーの!』
ル「(りなが誰を好きであっても幸せになりますように)」
『(ルッチと結ばれますように)』
少し考えればわかることでしょ?だってルッチが来る前からりなのミサンガは黒と白とピンクって決まっていたんだから、りながルッチを好きだってこと。
二人の願いが叶いますように!
end