*virgin killer & if

□virgin killer
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壁外調査当日―――――――



あたしたちリヴァイ班は、団長の班の後ろについた



団長の班に近づく巨人から守り、討伐が任務となった







「前進―!!!!!」




エルヴィン団長のかけ声で、壁外調査は開始した
























バシュンッ!




壁外調査開始から、まだそう時間が経っていないのに



バシュンッ




次々に上がる煙弾




しかも色が…






「チッ…奇行種か…」



そう、奇行種の出現を表す黒色だったのだ…




「…段々、近づいてくる」



右翼側と左翼側から次々に上がる煙弾は、段々と内側に近づいて来ているのだ



このままだと…




「エルド、グンタにオルオは左翼側のヤツの援護に行け」


リヴァイ兵長は指示を出す


「ハッ!」




エルドさん、グンタさんにオルオさんは左翼側に馬を走らせた




「俺達は右翼側へ行くぞ」
「はい!!」
「…」






奇行種…か…








――――――――それは

初めての壁外調査だった





あたしは、それなりに死だって怖かったが、あたしは巨人を倒すのが得意だと思っていた


自分に自信があった
絶対に倒せるって



でも、その時は体が動かなかった



巨人の手の中にいる人が巨人に喰われそうになっているのに




「いやぁぁぁぁ!!!!!!!」




あたしは何もできずに幼なじみが、あたしの目の前で悲鳴を上げて、奇行種に喰われているのを見ていた





巨人は…
あたしには倒せなかった…





















「…ユリア、ユリア!!」
「…は、はい」
「ボケってしてんじゃねぇ、行くぞ!」
「すいません!!」



気づくと、あたしたちは右翼側に来ていた





「立体起動に移れ!!」
「「了解!」」



あたしたちは全員、立体起動に移った




「兵長!巨人が6体います!」
「俺が4体やる」
「あたしも手伝います!」
「お前はペトラと2体をやれ!!」
「兵長!」





プシャァァァァーー!





あたしの言葉は、ガスが吹き出る音で遮られた







「ユリアっ!行くよ!」
「…はい」


ペトラさんは、あたしと共に2体を倒しにむかう





…一人で4体なんて、いくらリヴァイ兵長でも無茶だよ…





助けに、行かなきゃ…
早く倒して兵長を助けなきゃ…





「ペトラさん!!補佐お願いします!!」
「了解!気をつけて!!」
「行きます!!」






プシャァァァァーー!




ペトラさんに気を取られている巨人にガスを吹かし、接近したあたしは、そのままうなじに近づく





刃を取り出し、巨人のうなじの肉を削ぎ落としにかかる





「――っらぁぁぁーっ!」



ザクッ!!



肉をそぎ落とした巨人は崩れ落ちた



ドシーーーン…!



一体目…






「ユリア…」


ペトラさんは、驚いていた


そんなことより、あたしは…



「…ペトラさん、後の一体お願いします…」



兵長のとこに行かなきゃ…



ペトラさんは、あたしの顔をを見ず答えた



「…わかったわ」




そして、ガスを吹かせて飛び出して行った







…すいません、ペトラさん






プシャァァァァーーー!




あたしも、ガスを吹かせた







いた!




「兵長!」


あたしの声に気づいた兵長は、巨人を見るより不機嫌な顔をした



「…チッ、何故ここへ来た!!!!」



巨人のうなじを削ぎ落としながら叫ぶ



近くには2体巨人がいる



もう2体倒したのか…




そんな兵長にあたしなんか、必要ないかもしれない…



でも…!!



「兵長を助けに来ました!!」
「んなの必要ねぇ!!」



もう2体の巨人の方に向かうリヴァイ兵長



「なんと言われようと、あたしは兵長と共に戦います!!」




あたしも追いかける



そして2人で2体に切りかかった




「はぁぁぁぁっ!!!!!」
「――らぁぁぁっ!」



















「…お前…俺の命令聞いてたか…!?」
「…聞いてました」
「だったら…!!」




ドシーン!…




明らかに変な動きをして、こちらに寄ってくる巨人が1体






「チッ、まだいやがったか…」
「…あれが…奇行種」
「気持ち悪いツラしてやがる…」




ガタガタ…



手が震える…



大丈夫…
あたしは、昔のあたしじゃない!





「兵長…あたしにやらせて下さい」
「…必ず仕留めろ」
「はい!!」




あたしは、巨人の背後に回った







「削いでやるーーーーーッ!!!!!!」





あたしの叫び声が響いた
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