*virgin killer & if

□virgin killer
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次の日
兵長の部屋にリヴァイ班が集まった


「ここに集めたお前たちは、他でもない…俺が選んだ精鋭だ…」



かっこよくリヴァイ兵長が仕切ってるけど、あたしはそれどころじゃない!



先輩の皆さんは、兵長の話をちゃんと聞いている





――――けど
視線はあたしにあった…





当たり前だけど…
兵長の横にちょこんと座っているのだから




先輩の皆さんが立って話を聞いている中、後輩のあたしが座ってるってどういうこと!?


あたしは1人オロオロしていると



「おい、聞いているのかユリア」


リヴァイ兵長に睨まれた



「はっ、はい!!聞いています!」


あたしは咄嗟に嘘をついてしまった


本当は聞いてなかったけど



「なら、俺が言っていたことはなんだ?」
「…ここに集めたお前たちは、他でもない…俺が選んだ精鋭だ…?」
「…」
「…」
「…」
「…」


先輩の皆さんの視線が痛い!!



兵長はあたしをさらに睨みつけた


「(お前、マジで犯すぞ…)」


小声だったけど、殺気が込められた言葉を囁かれたあたし


冷や汗が止まらない…





「す…すいません…」





あたしは、素直に謝るしかなかった









「…以上だ、質問あるか?」
「ないです」
「ならば解散だ」




一通り話終えた兵長は、あたしたちを解散させた

















「ユリアちゃん」
「…ペトラさん」



リヴァイ兵長の部屋から出た後、あたしはペトラさんに話かけられた




「覚えてくれてるんだ…嬉しい」




そう笑うペトラさんは、とても可愛いらしい




「あの…」
「ユリアちゃんって」


あたしの声にかぶってペトラさんが話を始めた



「…はい」
「兵長のこと好きなの?」
「…え?」




兵長のことが好き?
あたしが?



戸惑っているあたしに、ペトラさんは申し訳なさそうに謝る



「ごめんね、変な質問しちゃって…でも聞きたいの…」




ペトラさんは、リヴァイ兵長が好きなんだ…





初めて、女の勘というものが働いたみたい




「どう…なの?」
「あたしは、そもそも好きな人なんていないです…」
「…本当に?」
「…はい」
「…そう、じゃ…あたしはこれで」
「はい」






ペトラさんは、いつもの笑顔で去っていった

















兵長の、どこがいいんだろう…



確かに、戦ってる時はかっこいいし…

でも、性格も冷たいし潔癖症だし…


でも、優しいとこもあるし…



そしてなにより、変態だ!




…やっぱり、あたしには魅力に感じない






















自室―――――――――――





「ユリア、リヴァイ班に入ったんだってね!」
「ティア、もしかしてうらやましいとか思ってる?」



親友のティアとは同室だったが、リヴァイ班に移動となったので、あたしは部屋を移動することになった




「いいなぁ〜、近くに人類最強のリヴァイ兵長がいるなんてさ…」


あたしは、荷物を整理しながらティアの話を聞く



「…てかリヴァイ兵長って、ペトラさんと付き合ってるってほんと!?」



えっ!?



「そうなの?」
「…違うの?」
「…」
「なーんだ、デマか…」



あの兵長だしね〜
とティアは笑っていた



ペトラさんが、リヴァイ兵長の彼女…?



違う…よね?
だって、あたしのこと襲ってきたんだよ…?






「そういえば、バージンキラーってユリアがやっぱり、やっつけたの?」
「…え、そうなのかな?」



やっつけたっていっても、あたしが獲物になってるだけで、バージンキラー(兵長)はピンピンしてるし…


どうなんだろ…



「本当にやっつけちゃったんだ…あたしはちょっと残念だなぁ」




ティアは一度、バージンキラーに会ったことがあるし

もう一度会いたいって言ってたもんなぁ…




「ティアは、バージンキラー好きなの?」
「え?なんで?」
「なんとなく」
「うーん…なんか顔が見えなくても、声とか体とかが男らしくってさ、結構好きだとは思うけどね…あたし」
「…そう、なんだ」




それが、あのリヴァイ兵長だって言ったら、ティアは兵長に惹かれるのかな…





ティアもペトラさんも、兵長のどこが好きなんだろう…





あたしは一人困惑するのでした
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