*virgin killer & if

□virgin killer
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「バージンキラー?」
「そう、なんか噂になってるみたい」



調査兵団に入団したあたし、ユリア・ティンズはお昼ご飯を食べていた


そこで冒頭のような話しになったのだ





友達のティアに聞いた話しによると、調査兵団にはバージンキラーという人がいるらしい



「何なの?それ」
「処女が襲われるらしいの、毎晩1人は必ず」
「…毎晩」


どんだけだよ…



「内緒だけど、あたしの友達もキラーに奪われたらしいよ?」
「ソイツ殴りたい」


あたしは怒りがたまる



「でもね…みんな満足みたいなんだよ、逆にもっとしたいって」
「…は?」
「よっぽどテクニシャンなんだね」


ソイツだけじゃなく、女の子にも呆れる…




「顔は分からないの?」
「目隠しされるみたい」
「ちっ…あたしだったら、ソイツを見つけて殴って削ぐわ…」
「ユリアなら本当にやりそうで怖い…」
















バージンキラーだがなんだか知らないけど、そんなこと許せない





あたしは、ソイツの正体を突き止めることにした












次の日―――――――――


「…ティア?」
「はぁ……また会えないかな…?」
「ちょっとティアってば!」
「…なに?」
「なに?ってなんか今日変だよ!?」
「あぁ…ユリアか…、あたしね…会っちゃったよ…」
「…誰に…?」
「バージンキラー」




削いでやる…!!
あたしのティアをよくも…



















「兵長!失礼します!!」




ノックもしないで、部屋に入る



「…なんだ」



お前か…
というような顔であたしを見るのは、人類最強の兵士…
リヴァイ兵長



兵長は、すぐあたしから書類に視線を戻す





「男子の全員に伝言願います!!」
「ほう…なんだ…?」



興味がなさそうに、書類から目を離さない兵長





「バージンキラーへ伝える、ユリア・ティンズは今日の夜、食堂で待つ…かかってこい、削いでやる!!…と」



チラッとあたしを見た兵長は、少し口角を上げていた






「……分かった」












夜――――――――



あたしは約束通り、食堂で待った




誰もいない食堂は、嘘みたいに静かだった





「ちっ…」





やっぱりダメか…
あたし色気ないしなぁ…





そう思って、食堂から出た時だった





ガン!!!!






背後から来た奴に思い切り殴られたのだ





くっ……
油断した……!!








―――――目の前が真っ暗になった
























「…」




目を覚ますと、どうやらあたしは目隠しをされているみたいだった




「…っ!!」




目隠しを取ろうとしたが、腕は拘束されていて外れない





「…ふっ…」




鼻で笑うような声





身動き出来ないあたしが面白いんだろうか…




「…あんたがバージンキラー?」


と試しに聞いてみたら




「…そうだ」


とあっさり認めやがった




「最低野郎め!あんたなんか、あたしが削いでやる!!!!!」
「ほう…削げるのか?」




感心したような声を漏らす男





カツカツカツカツ…





と靴音を鳴らし近づいてくるのが、気配で分かった








コイツ……!!




目隠しが取られた






そこにいたのは…









「人類最強の俺をか…?」








リヴァイ兵長だった
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