銀の記憶
□始まりはいつもド派手に
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ドカン!
大使館がド派手に爆発するのを横目で見る
「あっ!さやかさんお疲れ様です!」
名前を呼ばれゆっくりと振り向くその女性
肩まで伸びた黒髪がふんわりと揺れる。肌は透き通る程に白く、茶色い瞳に薄く赤い艶やかな唇。目鼻立ちも通っており10人中8人が美人だと答えるだろう。
身体も出る所は出て締まる所はきちんと締まっており白と黒の隊員服の上は白いスカーフをしている以外は他の隊員と変わりないが細い腰から伸びる下が黒のミニスカートに黒のハイソックスと細い足を見せ付けんばかりに晒されている。
本人はズボンの方が良いと言ってるのだがなんでも松平のとっつぁんに泣きつかれて結局さやかさんが折れたらしい
『お疲れ、退』
ふんわりとした微笑みを浮かべる。
見た目は可憐そうに見えるがその腕は確かで女性ながら副長補佐にして第零部隊隊長を務めている実力者あの沖田隊長や土方副長が一目置く相手だったりする
約3年ぶりだろうか真選組の皆と再開するのはずっと将軍の護衛やら他の隊への応援やらでバタバタしたけどようやくまた同じ場所で戦えると思うと自然と笑が出てしまう
窓の外で建物が爆発しているのをさも嬉しそうに見つめているトシには苦笑いが出るが
『大体的に目の前でテロが起こってるんだから少しは焦りなさいよね』
「とうとう尻尾を出したんだ、嬉しそうにしても罰は当たらねーよ。山崎なんとしても奴らの拠点抑えてこい」
全く少しは周りの目も考えて欲しい。これじゃあどっちがテロリストなのか分かったもんじゃない
『総悟もいつまで寝てるの』
ペシンっと叩くとアイマスクを取りながらゆっくり起き上がる
「またテロですかぃ?何やってんだぃ土方さん真面目に働けよ」
「もう一回寝るかコラ」
「寝るならさやかが膝枕して下せぃって訳で土方さんあとよろしく頼みましたぜぃ」
言う前にさやかの膝に頭を乗せて甘えてくる
可愛いなぁ
頭を撫でるとサラサラな髪が指の間を滑る
『ふふっ仕方ないなぁ』
「どんな訳だ!叩っ切るぞ!さやかも総悟を甘やかすな!」
『はーい、総悟も久しぶりの真選組零隊隊長及び副長補佐としての任務なんだからちょっとは協力してよね』
「分かってまさぁ」
「真選組の晴れ舞台だ、楽しい喧嘩が出来そうだ」