明治ノ夢

□1話
1ページ/4ページ

芽衣ちゃんが行方不明になって1ヶ月

「今日も見つからなかったなぁ......」

あの日以降私はいつも芽衣ちゃんを捜している。1ヶ月前のあの日、突然みんなの中から芽衣ちゃんの存在が消えていたのだ。彼女の家族やクラスメイト、先生に聞いても口をそろえたかのよう「誰、それ」と言う。もうどうなってるのかわからない、でも彼女に聞けばわかるかもしれない。そう私は考えてあの日から毎日彼女を捜しているのだ。

(芽衣ちゃん、今どこにいるの?)

しばらく歩いていると、祭りばやしが聞こえていることに気づいた。......祭り、か。

「芽衣ちゃんと行く約束してたのになぁ」

はぁ......とため息をつく。すると後ろから急に声をかけられた。

?「......君、芽衣ちゃんの知り合い?」

「うわぁ!!」

び、びっくりした!振り向きつつ、文句を言う。

「いきなりなんです……か?」

少し言葉が詰まってしまった。声の主の格好に驚いたのだ。えんじ色のシルクハットに燕尾服、それに嘘くさい笑顔。

(なんなんだろ、この人)

警戒してたら、

?「あぁ、いや。驚かせてごめんね。で、さっき“芽衣ちゃん”って言ってたけど、もしかして君と同じ学校に通っていた綾月芽衣ちゃんのことかい?」

!?芽衣ちゃんのことを覚えてる!?
この人、芽衣ちゃんとどういう関係があったの?

「そうですけど、あなたはどちら様で?芽衣ちゃんとどういう関係ですか?」

?「ん?あぁまだ言ってなかったね。僕はチャーリー。天才奇術師で、芽衣ちゃんをここから消した張本人さ!」

ちょっとまて!
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ