魔法少女シャルロッテ☆マギカ

□プロローグ〜願〜
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私の母親は病気だ。とてもとても重い病気。
先週母が急に倒れて、病院に運ばれた。
母の病気は治すのに時間がかかるそうで、入院をした。
一人残された私に看護師さん達は大丈夫だよ、と励ますばかり。
でも私にも分かっていた。母が大丈夫じゃないことぐらい。
  何も言えない私が情けなくて。
  何も出来ない私がくやしくて。
母に何かしてやれないものかと、私は私にできる質問をした。

「お母さん。何か食べたいものある?」
「そうねぇ・・・強いて挙げるならチーズケーキかしら?ふふっ。でも無理しなくていいのよ?お母さんは大丈夫だから。」

お母さんが大好きなチーズケーキ。
食べさせてあげたいが私はまだ子供だ。お金など持っていない。
どうにかして手に入れたいと考えていたところ、目の前にウサギのぬいぐるみのような真っ白な生き物が私に向かって話しかけてきた。

「だ、誰?」
「ボクかい?ボクの名前はキュウベぇ。君がシャルロッテだね?」
「な、なんで私の名前を知っているの?」
「それは君自身から強い意志を感じたからさ。シャルロッテ。君には叶えたい願いがあるんだろ?今の君にならボクはなんでも好きな願いを叶えてあげられるよ。ただし条件があるけどね。」

私は迷わなかった。

「条・・・条件って・・・?」

「ボクと契約して、魔法少女になって欲しいんだ!」


こうして、私は魔法少女となった。

母が大好きなチーズケーキを母に食べさせてあげるために。

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