ミスミソウ
□第十五話
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〜剣城side〜
無理という声が聞こえた後俺の背中に朝日奈が寄りかかって来た。
寝てしまったらしい。
俺は振り返って朝日奈を持ち上げようと膝の裏と肩を抱き上げたときふと顔が近くなった。
規則正しい寝息が顔に掛かって擽ったい。
「ん…」
朝日奈が顔をこちらに向けてきた。
勿論、さっきよりも顔が近くなる訳で声を出してしまいそうになるのを堪えた。
声を出して起こすのは可哀想だしな。
「さて、コイツは俺の部屋で寝かすとして…、俺はどこで寝ようか」
そう、問題はそこなんだ。
兄さんの部屋は片付いている為ベッドはあれどシーツなどは無いという事は寝る事は不可能、シーツとか布団出せば寝れるけども。
父さんと母さんの部屋は入るのは申し訳無いし、2人は枕やシーツ布団が変わると眠れない人なのでベッド以外何も無い。
取りあえず、俺のベッドにゆっくりと降ろし布団を掛ける。
起こさないように降ろすことが出来たようで相変わらず規則正しい寝息が聞こえる。
俺は起こさないように部屋を出て行きリビングへと戻った。
さて、どうしようか…。