ミスミソウ

□第七話
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今日は雨だったから、剣城くんも部活が無くて私も早く帰る事にした。
もしかしたらこれがいけなかったのかな?








だって剣城くんが部活している姿が見れないんじゃ学校にいる意味がない。
私が学校に行っている理由の八割は剣城くんを見る為である。
だってあんなかっこいい剣城くんが見れるのは学校ぐらいだもん。

家だって知ってる、でも剣城くんは勘が鋭いから付いて行って家の前で待ち伏せとか盗聴器なんて仕掛けられない。
盗聴器は試しに使ってみたけど直ぐにバレた。
で、壊されちゃった…。




なんて薄ら笑いを浮かべながら家までの道を歩く。
雨がザァザァ降っている訳で水溜りがいっぱい。
ぴょんぴょん水溜りを避けながら歩いて行く。
気付けばもう家の前で、私は傘を閉じドアを開いた。

私はただいまと小さく呟き、靴を脱いで家へと上がった。




「ねぇ、アンタ…」



いつもより怒った表情のお母さんが私の肩を掴んだ。
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