ミスミソウ

□第十七話
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ドアが開かれる音がして私は肩を振りわせる。
ドアから出てきた理乃ちゃんは私を見るなり表情を固くし冷たい瞳を私に向ける。



「荷物を取りにきたの。
あがってもいい?」


出来るだけ笑顔で言った。
するといいよって声が聞こえて、あの子は中へと戻って行った。
私は玄関へと入り靴を揃えあがり、階段を登る。
理乃ちゃん1人だけなのかな。
物音がしない。


階段を登り終え自分の部屋に入る。
勿論、入れば剣城くんの写真でいっぱい。
壁にも床にもベットにも沢山。
私はその写真達をまとめ、大切に袋に入れる。
他にもノートパソコン、カメラと盗聴器を数個、私服を部屋にあった一番大きな袋に詰め込んだ。

用が無くなった私は早々部屋から出て階段を降りる。
玄関へと向かう途中…




「詩乃ちゃん」




理乃ちゃんに引き止められた。
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