いんすとーる(仮)

□にーい
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数年後、私は3日後のシンへの旅の手続きをしていた

「アズナ・クローン様、お電話がかかっております。」

「え、誰からですか?」

「ピナコ・ロックベルと言う方からです。」

「分かりました。」

こんな時期にばっちゃんからまたなんで…?

もしかして、最近戻ったり手紙出したりしてないから…!?

いや、それだったらウィンリィがかけてくる筈だけど




「もしもし、ばっちゃん?」

「アズナかい!?」

「お、おう…どうしたの?急に電話なんてして、」

「いいかい、落ち着いて聞くんだよ」

「う、うん…?」

いかにも神妙そうに話すばっちゃんに首をかしげる

何があったんだ…?

「エドとアルが・・・、」

「え、エドとアルが?」

ウィンリィじゃなくて…?

「トリシャを蘇らせようとして…、」

「!?」

「人体練成をっ…、」






ガチャンッ






それ以上聞きたくなかった。

思いっきり電話をブツリ切った。

ばっちゃんビックリしたかな、

そんなこと思いながらズルズルと床に着く

「お、お客様!?大丈夫ですか!?」

「大…丈夫です、」

わずかにきこえるボーイの声に返事をする

ガタガタ震える足を止めるべく両腕で包み込んだ

そうだ、物語は始まっているんだ。

私なら止められたかもしれない。

でも、彼らが真理を見て国家錬金術師にならないと

これから起こることは止める事ができない。

勢いよく立ち上がり、部屋に向かってリゼンブール行きの列車に乗り込むべく
カバンをむざそうに引っ張りあげた。

あぁ、なんて弱い私

彼らがいなければ、何もできやしない、ホムンクルスなんて倒せやしない




「死んじゃえばいいのに」


















それは何に対して言ったのか私にも分からなかった














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