キリリクの部屋

□君の隣に立つのは…
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『丁君ここはどこなんだろうね〜』


「私たちがいた森とは違いますね」



『さっき、人がいると思ったら猿だったね〜』

「器用に二足歩行する猿でしたね」



『さっきから大きい鳥が飛んでるね〜』

「見たことのない鳥ですね、翼がまるでコウモリの羽のようです」



私と丁君がジャングルの中を歩き回っていて気づいたことがあります



『アハハ、オカシナトコロダネー』









ここ、恐竜がいた時代じゃないか?
\(^p^)/











って!顔文字で気持ちを表している状態じゃない!!




絶対これタイムスリップしてるよね?


だよね?じゃないとこんなジャングル知らないし、北京原人みたいな猿にも会うわけないし、なによりプテラノドンが飛んでるはずがない!!



…あれ?白亜紀に北京原人っているっけ?いや、たしかテレビで白亜紀も実は人が!!っていうの見たことあったようななかったような…






「雪さん、何を悩んでいるんですか?顔が普段より面白い顔になっていますよ?」


『ねぇ、丁のなかの普段のわたしの顔ってどんなの?ねぇ、どんなの?』





そう普段と変わらない会話を繰り広げていると…






「ねぇ、君たち誰?」





『「え?」』






そこには丁君と背丈がさほど変わらないけど丁君とは違いニコニコと笑った男の子がいました





ーーーーーーー


「へぇー、雪ちゃんって言うんだ〜、雪ちゃんは何処から来たの?良かったら僕と一緒に遊ぼうよ!」


「…あんまり雪さんに引っ付かないでくれませんか?」


「ちょっ!なんだよお前〜!せっかく仲良く話してたのに邪魔しないでよ!!イッテ!蹴るなよ!!年下の癖に!!」


「私とさほど違わないじゃないですか、貴方の目は節穴ですか」


「僕のほうがお前より何十年と生きてるよ!マセガキ!」


「…雪さん、あまりかかわらずさっさと行きましょう、きっと何処か頭を打ったんですよ…」




「お、お前なー!!」




『まぁまぁ、落ち着いて』





一言言おう




何これ可愛い




さっき出会った男の子は白澤君と言うらしい


私たちは洞窟を探していると伝えると
彼はなら僕も探してあげると名乗りをあげてくれた


整った顔立ち
わたしの腕にしっかり掴まり、ニコニコ笑って話す姿が可愛らしい

時折、首を傾げる姿はどストライクである

これをエンジェルスマイルと言うのではないのだろうか?








それに対し





「……。」





グイッ!!



「うわっ!」


『えっ?』


キュッ



「……。」



『丁君?』


「…また勝手にはぐれたら大変ですので」



いけませんか?


そういって少しムスッとした顔で私の袖の布を握り締める丁君


プイッと顔を反らしたその仕草に

私はまた悶えてしまう




ツンデレ?


ごちそうさまです!!




『…丁君』



キュッ!


「!」



『私また迷子になるかもしれないから此方のほうがいいなぁ〜』



「…今日だけですよ」








「お前!人を押し退けて何ちゃっかり手握ってんの!!ズルい!僕も!」



「あっちいってて下さい」


『丁君そんなこと言わないの、じゃぁ、白澤君は反対の手!』



「うん!」




キュッ



「エヘヘ〜、嬉しいなぁ」


『?』









「僕こうやって誰かと手を握るの初めてなんだ〜」










『えっ?』


「…あっ、お前雪に引っ付き過ぎ!」


「その言葉そのままそっくりお返しします」




『……。』




さっき言ったのはどういう意味なのだろう?



今思えば、白亜紀になんで彼はいるのだろうか?
私たちみたいにタイムスリップ?

何故だろう


それとはまた違う気がする




『ねぇ、白澤く…』



ギャォォォオオオ!!


『「「!」」』




な、なに?




「うわぁ〜、もうあいつ起きたか〜」



『?あいつって?』



「えっとね、それは…」




「ねぇ、雪さん」


『ん?何?』



「あの生き物は初めて見るんですけど何て言う生き物ですか?」


『え?』


「あー、さっき言ってたやつあれだよ!」


そこにいたのは…











ズシーン


ズシーン!!




ギャアアア!!











うわぁ、恐竜図鑑で見たことある★



たしかあれは〜!









『T.レックスゥゥウウ!?』



「てぇえれっくす?」


「なにそれ初めて聞いた!」




『丁君可愛い!!白澤君もキラキラした顔ごちそうさまです!!けど今は逃げてぇぇえ!!』












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