短編

□拍手白澤連載
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『…一先ず、大体の流れはわかった、つまり君は森の中で北京原人のデートを除き見ていて、それにも飽きて木の上で昼寝をしていて目が覚めたらここにいた…と』


「うんそうだよ〜、…ねぇ、シロちゃんその手に持ってる物は何?」


『これはね〜、遠くにいる人とお話するための道具だよ〜』


「そうなんだ〜、じゃぁ、シロちゃんさっきから何を押してるの?ピッピッて音がしているよ?」


『これはね〜、遠くにいる人へお話するための準備だよ〜』


「うわぁ〜、すごいね!!じゃぁシロちゃんいったい誰とお話をするの〜?」


『それはね〜…、あっ、もしもし警察ですか?あの子dガチャンッ!!
って、なんで切ったの!?ねぇなんで?むしろよく切り方が分かったね!?』




「…なんだか、本能がこうしないといけないような気がした」




チッ、野生の本能か…



『いやいやいや、別に悪い人のところへ電話する訳じゃないよ?むしろ正義の味方だから、君を安全に保護してくれるんだよ?』


そうだ

さっきこの子が言ったことがもし本当の事ならかなり一大事だ


だってこんな子供が独り知らない世界に来たようなもの

それを私が簡単に引き取って育てるわけにもいかない

施設の方がここよりも環境が整ってるし何より友達もできる

ここにいても私は仕事があるしまたこの子を独りにしてしまう


なら…


『これは君の為なんだよ?』


ここにいるよりもずっと幸せな筈だ…




私が目線に合わせて喋ると白澤君は俯ていた




『白澤く「僕は…」…?』


「ここのことはなんだか分からないし、今シロちゃんがやってくれたことは本当は正しいのかもしれない、けど…」




小さな手が私の背中に掴まり力一杯握りしめ抱きついた


抱きつかれここからじゃ顔は見れないけれど…


「僕は…、シロちゃんと離れたくない」



私はまだこの子に離れるともお別れとも言ってはいなかった

けれど子供とはいかに敏感なのだろう…
保護という言葉は言ったがこの子は本能的にこのままでは私と離ればなれに
なると感じ取ったのだ



私は思わず溜め息を吐いた


その時、微かに震えた小さな身体に何が言えるだろう…


あ〜、も〜、









『…お腹が空いたね、ご飯食べようか?それが終わったらお風呂だよ?明日は色々と買わなくちゃいけないから早めに済ませるよ〜』


「!!ッうん!」


『今日は出前でいいかぁ〜、また電話しないと…』


「僕がする僕がするよ!!」


『あ〜、ハイハイ、じゃぁ天丼とお吸い物2つね?ボタンはここのボタンを押すんだよ?』



「うん!!」










ジリリリリリリン!!


ジリリリリ

ガチャッ


「はい、此方○×警察署」


「えっと…、」








天丼とお吸い物2つお願いします!!




残念だが俺らも注文する側だな〜



ねぇシロちゃん、ないって〜。


えっ、今日休みだったっけ?
って!それリダイヤルぼたんんんん!!







子供の行動はよく見ておきましょう





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