短編

□僕が人じゃなくなっても…
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「…わかった、やっと見つかった!!けど…」


彼はとうとう万能薬の作り方を見つけ出しました



けどそれは現世では手に入らない天国へと帰らないといけないもの
そして作れるのは天国でしか作れなかったのです



天国へと行く、つまりそれはシロのもとから離れると言うことでした


そして自分の正体がばれてしまう


それを意味していました



彼は途方に暮れました

悩みに悩みました


彼女の病気を無くしたい

けど、僕の正体を知っても彼女はまだ僕を愛してくれるのだろうか

もし僕がいない間に…


白澤の中で最悪なシナリオが流れます





けれど



「……」



答えなど決まっていました





「シロちゃん僕は薬を作るため遠くへ行かないといけないんだ」




『…はい』


「すぐに帰って来るのは難しいと思うんだ
ねぇ、シロちゃん









僕が人じゃなくなっても愛してくれる?」


白澤はとうとう言いました
そこにいつもの笑顔はありませんでした
それはとても悲しいものでした







『白澤様』


「……」



当たり前です







『私はここで待っています
白澤様のお帰りをこの場所で
ですので』




どうぞお戻り下さい







白澤はその言葉を聞いてすべてをさとりました















「シロちゃん…いつから」




怖くて真実を告げれなかった


けど君はその暖かな優しさで僕を包んでくれた





『あの日、天から落ちた貴方様を私は今でも覚えています』





それを聞いた白澤はシロをそっと抱き締めキスをした



「ありがとう






愛しているよ…」











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