鬼灯の冷徹

□番外編
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〜下着騒動〜



地獄での修行が決まり
早2日目




『…困ったなぁ』



自室にて雪は困っていた









地獄暮らしが決まり
雪は寮へ入ったので食住は提供されて大丈夫だが暮らしていくなかでもう1つの課題にぶつかっていた





『…下着がほしい』



[衣]である









雪はこれを誰に相談するか迷っていた


服はこの地獄支給の白装束でいい
だけど、下着だけはどうにもできない

買いに行こうにもお金はないしまず場所を知らない


相談しようにもここに来てまだ2日目、知り合いの女性は誰もいない

となると



『やっぱり鬼灯様か閻魔大王様だよね…』



この2択である



『性格的には閻魔大王様の方が聴いてくれると思うけど、地獄のトップにこんなことを言うのはなんだか申し訳ないし…、かといって鬼灯様だとなんか危ない気がする』



う〜ん、困った



一度頭の中で二人がどんな反応をするか考える

ーーーーーーー

閻魔大王様ver.

『閻魔大王様申し訳ないのですが、服でご相談したいことがあるのですが…』


「……あぁ!ごめんね?そうだよね女の子だもんね、下着とか女の子の従業員呼ぶからその子に相談するといいよ」




ーーーーーーー

鬼灯様ver.

『鬼灯様申し訳ございません、服の事でご相談したいことがあるのですが…』


「…なんのです?」


『え?』


「服はその地獄支給の物があるので別にいいでしょう」

『あ、いえ、そうなんですけれど…』

「それ以上に何を望むのですか?私には分かりませんので
大きな声で!
ハッキリと!
私に分かりやすく説明してください
そうしたら貴女が望む物をお渡しできるかも知れません」


『……』


ーーーーーーー



よしやっぱり閻魔大王様に相談しよう



雪は鬼灯という選択肢をなかったことに
閻魔大王様がいるであろう裁判所へと向かった





まぁ、昨日もこの時間帯は私の裁判とかしてたしいるよね?









だが





「は?閻魔大王ですか?今日は遅れての出勤ですが…」



現実はそう甘くはなかった




孫が風邪を引いたから様子を見てから来るとのことです




チッ,あのバカ今がどんなに忙しい時期か分かってるでしょうかね?もういっそのこと椅子に縫い付けてやろうか


と、ヤから始まる自由業の方も真っ青な極悪面で恐ろしいことを言ってたなんて私は聞いていない


『そ、そうなんですね〜』


「で、貴女は何かあのデブに何か用事が?」


あっ、デブになった



『あ、い、いえ!たいしたことではありませんので!』


私は慌てて大丈夫です!と伝えると



「ほう…、閻魔大王には言えて私には言えないことですか」




『えっ、いえ!そ、そんなことは…』



「なら、別に私でもいいでしょう、言いたいことがあるならさっさと言ってしまいなさい」






ど、どうしよう…

まさか、鬼灯様に言うことになるなんて




『い、いやその、服のことで少しご相談が…』


「服ならその地獄支給の白装束でいいでしょう」


あ、デジャブ



『そ、そうなんですけれど…』


実際に話すとなると恥ずかしいものでつい下を向いてしまう




「どうしました?人と話すときは大きな声でハッキリと!言いなさい」



貴方は鬼ですか?
あっ、鬼だ
て言うか何が言いたいのか分かってますよね?



『そ、そのだから…』


「だから…なんですか?」


『だから…』



だから


だから!



『…し、した「鬼灯様〜!」g…』


私が意を決して話そうとした瞬間


「あぁ、お香さん」



えらい別嬪な鬼の女性がやって来た



「お待たせしました、こちらがお話していた女性の亡者?」


「えぇ、そうです」


そう、わかったわ





えっ?何がです?



私を置いて話を進めていく二人にオロオロしていると



「初めまして、私はお香よ?」


これから宜しくね?可愛い亡者さん



そういってニッコリ笑いながら首を傾げる姿は女の私でさえもコロリといきそうな程素敵でした



私は思わず見惚れてしまっていると




「さぁさぁ、なら早速女同士で相談したいこともあるだろうし行きましょうか?」



私の背中を押して食堂でゆっくり話しましょう?といってくださったお香さん




えっと










下着のことは解決しそうです











お香さん…


ウフフ、貴方があまりにも意地悪なことをしているからつい助けてしまいました


……。



からかうのも程ほどにしてくださいね?



私には何のことかさっぱり…





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