Belphegole&Mammon
□薔薇
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『マーモン』
『ばいばい。王子、飽きたからさ。』
『これでお別れだよ、マーモン』
『ベル・・・・?』
『じゃーな。幸せにな、マーモン』
『嫌だ、嫌だよベル…』
待って。待ってベル。待ってよ…。なんでそんなこと言うの?僕を、置いていかないでよ…。僕を、ひとりにしないでベル
『…ベ、ル……。待って………行か、ないで』
ーそして僕は静かに崩れ落ちた。
.。o○
そこで僕は目が覚めた。目を覚ますとそこにはさっき僕から離れていったベルが。
そして何故かベルの頬には一筋の涙が。目を覚ました僕を見た途端強い力で抱きしめてくる。
「……………ベ、ル……?なんで、」
「…マーモン、泣いてた」
「・・・・・・。」
「…マーモンの部屋に来たらマーモン寝ながら泣いてた。俺の名前呼びながら泣いてた。お前、どんな夢見てたんだよ」
「……ねぇベル。僕を置いて何処にも行かないでよ………」
「…当然だし。王子がマーモン置いてくとか一生ありえないよ。」
「そうして、くれると嬉しいな…。」
「……なぁ。マーモンが見てた夢って何?」
「ベルがね、僕を置いて何処かへ行ってしまう夢だよ。」
「そんな夢見たの。」
「うん・・・」
「マーモン、大丈夫だよ。それは夢だから。俺は絶対マーモンを置き去りになんかしない。王子はそんなことしないんだよ」
「うん・・・っ、」
そう言うとベルはまた力をこめて抱きしめてきた。この腕に包まれるとすごく安心する。
「王子の愛してる奴はずっとマーモンだから。」
「僕もベルだけしかこれから先愛せれないよ」