Belphegole&Mammon
□だめだから。
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「ベル…。話がある」
「あ?んだよスクアーロ」
「マーモンが・・・・・死んだそうだ」
「は?」
ーマーモンが、死んだ。
突然知らされたその言葉の意味が分からなかった。否、分かりたくなかった。
だって2日前までは一緒に過ごしていたんだ。なのに急に「死んだ」なんて。
『ちょ、ベル!苦しいから離してよ』
『ししし、いいじゃん別に♪嫌じゃないだろ?』
『ム・・・。あんまりきつく締めないでよね』
『ししっ、りょーかい♪』
こんな会話をして2人で笑ってたはずなのに。
なのに死んだってどういうことだよ。意味わかんねーし。王子に黙って死ぬとかまじあのチビ殺したい。
・・・・・・・あ、もう死んでんだ・・・・
「おいベル、大丈夫かぁ?」
「・・・は?何がだよ」
「何がってお前泣いてんぞぉ…」
「は、王子が泣くとか、ありえねーし…っ!?」
自分の頬に手を当ててみると濡れていた。俺はなんで泣いてんだろ・・・。
「なぁスクアーロ」
「なんだぁ」
「なんで…。なんで王子泣いてんの?」
「・・・・悲しいからだろぉが。
「マーモンがいなくなって、死んじまって悲しいからテメェは泣いてやがんだろぉがぁ!」
「王子、は…マーモンがいなくなって悲しいの?」
「だからテメェの目に今涙が流れてんだろぉがぁ!ちゃんとしろぉ、ベル!!」
スクアーロはそう言って部屋を出ていった。
「・・・・・・・・・・・・マー、モン」
「マー、モン……っ!ぅあぁあ”ぁあ”ぁああ”!?」
マーモンが死んだ。死んでしまったんだ。もうどこにもいない。この世界のどこにもいないんだ。
抱きしめたくてもお前はいない。
喋りたくてもお前はいない。
頬をつっつきたくてもお前はいない。
夜寝ようと思ってもお前はいない。
前までどこへ行くのも一緒だったのに今はどこにもお前はいない。
「・・・マーモン・・・・・・・・・っ!」