Belphegole&Mammon
□金剛
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俺には大切な大切な姫がいる。名前はマーモン
その子は、意地っ張りで天邪鬼で照れ屋で寂しがり。だけどすっごい優しくて世界一可愛い。
俺の大好きなお姫様。世界で一人だけの、俺だけのお姫様。だけど、今俺の腕の中にその姫はいない。何故か。理由は簡単。喧嘩をしたから
時を遡れば数時間前ー。
その日はマーモンの様子がおかしかったんだ。けど俺は大して気にしてなかった。
『・・・ねぇベル』
『ん?なぁに?』
『ベルは・・・・。』
『うん』
『僕のこと、どう思ってるの?』
正直言って何でマーモンがあんな事を聞いてきたのか分からなかった。けど、俺は正直な気持ちを告げた。
『どうって、んなの決まってるじゃん。王子の大切なお姫様。恋人。愛してるよ』
『・・・本当かい?』
『王子のこと疑うのかよマーモン。そう言うマーモンは王子のことどう思ってるの?』
『・・・ベルと、同じ』
『ししっ、マーモン大好き♪』
『うん・・・』
『マーモン、どうかs『ベルは。』
『ん?』
『ベルは・・・、フランと仲がいいよね』
『あ?なんでカエルが出てくんだよマーモン』
『・・・ごめん』
『なんか今日のマーモンおかしいぜ?どうしたんだよ。俺何かした?』
『ベルは・・・何もしてないよ』
『じゃぁなんd『ごめん。』
『マーモン・・・?』
『今日は・・・もう無理みたいだ。』
『は?何言ってんのマーモン・・・っ?!』
マーモンを見ると頬に涙が一筋流れていた。
『おい待てよマーモン!なんで泣いてるんだよ!?』
『もう、離してよ!君には関係ないから!』
『あ?関係ないってどういうことだよ!!』
『もう、いいから・・・。離せ』
『な・・・っ、マーモン!!?』
マーモンはそう言うと幻術で消えた。
これが今回の原因。だけど俺にはさっぱり分からない。マーモンが怒った理由も、泣いた理由も。なんでフランが出てきたのかも。
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「うっ、っく・・・っ」
あぁ、だめだ。なんでベルにあんなことを言ってしまったんだろう。ベルは悪くないのに。勝手に嫉妬してしまっている僕が悪いのに。
ベルと僕は恋人。泣いていた僕にベルが告白して恋人となった。
それからは幸せな日が続いていた。はずだった。
最近、ベルはフランと仲がいい。僕が死んでいた時に入った新人術師。ベルの後輩だからよくベルと話している。そのことに僕が勝手に嫉妬して落ち込んでいただけなのだ。
ベルは悪くないんだ。なのに・・・
ベルがフランと仲良さそうに話しているのを見ると、胸が酷く痛む。そのせいで最近はよく泣いている。もう、どうすればいいのか分からなくなってしまった。
「っく、ベル・・・っ、ベルっ」
ベルが自分以外の奴と楽しそうに話しているとすごく嫌だ。けどそれをベルには言えない。だってきっとベルはそういうのは面倒がる。