Belphegole&Mammon

□金剛
1ページ/2ページ


俺には大切な大切な姫がいる。名前はマーモン
その子は、意地っ張りで天邪鬼で照れ屋で寂しがり。だけどすっごい優しくて世界一可愛い。

俺の大好きなお姫様。世界で一人だけの、俺だけのお姫様。だけど、今俺の腕の中にその姫はいない。何故か。理由は簡単。喧嘩をしたから




時を遡れば数時間前ー。

その日はマーモンの様子がおかしかったんだ。けど俺は大して気にしてなかった。


『・・・ねぇベル』

『ん?なぁに?』

『ベルは・・・・。』

『うん』

『僕のこと、どう思ってるの?』

正直言って何でマーモンがあんな事を聞いてきたのか分からなかった。けど、俺は正直な気持ちを告げた。

『どうって、んなの決まってるじゃん。王子の大切なお姫様。恋人。愛してるよ』

『・・・本当かい?』

『王子のこと疑うのかよマーモン。そう言うマーモンは王子のことどう思ってるの?』

『・・・ベルと、同じ』

『ししっ、マーモン大好き♪』

『うん・・・』

『マーモン、どうかs『ベルは。』

『ん?』

『ベルは・・・、フランと仲がいいよね』

『あ?なんでカエルが出てくんだよマーモン』

『・・・ごめん』

『なんか今日のマーモンおかしいぜ?どうしたんだよ。俺何かした?』

『ベルは・・・何もしてないよ』

『じゃぁなんd『ごめん。』

『マーモン・・・?』

『今日は・・・もう無理みたいだ。』

『は?何言ってんのマーモン・・・っ?!』

マーモンを見ると頬に涙が一筋流れていた。


『おい待てよマーモン!なんで泣いてるんだよ!?』

『もう、離してよ!君には関係ないから!』

『あ?関係ないってどういうことだよ!!』

『もう、いいから・・・。離せ』

『な・・・っ、マーモン!!?』

マーモンはそう言うと幻術で消えた。




これが今回の原因。だけど俺にはさっぱり分からない。マーモンが怒った理由も、泣いた理由も。なんでフランが出てきたのかも。





********




「うっ、っく・・・っ」

あぁ、だめだ。なんでベルにあんなことを言ってしまったんだろう。ベルは悪くないのに。勝手に嫉妬してしまっている僕が悪いのに。


ベルと僕は恋人。泣いていた僕にベルが告白して恋人となった。

それからは幸せな日が続いていた。はずだった。

最近、ベルはフランと仲がいい。僕が死んでいた時に入った新人術師。ベルの後輩だからよくベルと話している。そのことに僕が勝手に嫉妬して落ち込んでいただけなのだ。
ベルは悪くないんだ。なのに・・・


ベルがフランと仲良さそうに話しているのを見ると、胸が酷く痛む。そのせいで最近はよく泣いている。もう、どうすればいいのか分からなくなってしまった。

「っく、ベル・・・っ、ベルっ」

ベルが自分以外の奴と楽しそうに話しているとすごく嫌だ。けどそれをベルには言えない。だってきっとベルはそういうのは面倒がる。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ