ぶっく

□1章
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―――――ズシャッ

鈍い色が煌めく

血が服を、濡らしていく。


そこにいたのは、一人の少女。



少女は紫色の、髪をしていた。
少女は絶望しきった目をしていた。



少女は一筋、涙をこぼした。


『――――・・・ごめん、なさい。』





それだけ呟く。

少女の声は夜の闇に消えていた。
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