ぶっく

□2章
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ヅラは放物線を描きながら飛び落ちた。
追い討ちをかけようと思ったが、
筋肉のすごい男と、色気が出てる男に
押さえられて出来なかった。
なんの配慮か、出入口側から紫陽花→鷺→エリザベス→ヅラの順番に座った。

ついでにいえば、紫陽花と鷺との間に人一人入るくらい空いている。


畳が凹んでいたからだ。




こほん
咳をしてから、すぐに
「お前らは昨日のを見たか?」
「あー。みたみた。あれだろ、白い髪のやつ。」
なんの悪びれもなく言う。
「もう殺っちゃいましょうよ土方さん。」
茶髪が刀に手をかける。
紫陽花は目を細め、殺気を出して、牽制する。
「殺る?俺らを?出来るもんなら殺ってみな。」
嘲笑い、挑発する。
全員が黙り、シンセングミの奴等は紫陽花のみに殺気を向ける。
「それでぇ。うちらをどうするのぉ?」
気の抜けた声で言うのは、ニコニコした鷺 が聞く。
「まず一つ聞きてえ。お前らは何もんだ。」
紫陽花と同じタイミングで溜め息をつく黒髪ポニーテールが睨みながら聞いてくる。
「その前に少し時間をくれないか?色々と整理したいことがある。」
殺気を出すのを止めた紫陽花がお願いする。許可を頂いたので四人で輪になって、





「なあ。覚えているか?」
「何をだ?」
「こっちに来る前のことだ。」
「たしかぁ、ヅラを捕まえようとしたらそーごにバズーカをぶっぱなされて・・・・・・・いや、ヅラの爆弾が先に発火したねぇ。」
『そう記憶してます。』
「・・・・」
「ついでに思い出したんだけどさ。」
『どうしましたか。』
「どうしたのだ紫陽花」
ぐわしっとヅラの顔を掴む。
「名前で呼んで良いとは一言も言った覚えがないが。」
「す、すまない。」
「あそこさぁ、銀時の家の近く。」
『「「あ。」」』
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