桜蘭高校ポケモン部

□わかってしまうと…
2ページ/4ページ


デント

僕はミノルを見送ると、
店の裏までタオルを取りに行った
それにしても、野生のポケモンを、あんな風に必死で助けようとするなんて……
ミノルはとても優しい男だと思った
さすが、僕の憧れのポケモンソムリエの女性と名前が同じだけある
僕はそんなミノルと知り合えてとても幸せだと思う

「タオル…二枚くらい、いるかな?」

僕はタオルを二枚抱えると、
廊下を歩いてミノルが着替えに使っている僕の部屋の前に立った
僕は扉を二回ノックして部屋に入った

「ミノル、入るよ。これ、タオル……」
「…うぉ!?」

置いてある鏡の前で振り返ったミノル
鏡越しに僕が見たのは
黒い下着をしたミノルの身体

ガチャン

「……………。」

僕は何が起こったかわからず
とりあえず、扉を閉めた
………えっと…?
頭を整理しようか…

「……ねぇ、ミノル。」
「……何かな?デント。」

まさかね…
でも、とりあえず聞いてみよう

「君は……女性なのかな?」
「………まぁな。」

ガチャッ

中から、白い長袖のTシャツに、いつもの茶色いズボン姿のミノルが出てきた。
手にはいつも着ている茶色いパーカー
Tシャツだからか、ミノルが
女性らしい身体つきなのがよくわかった

「……あんまり、見るな。」
「!?あ、ぼ、僕は別にッ…!!」

焦った僕を見て、ミノルは笑った

「……ぷっ。面白いなデントは。」
「ご、ごめん…わざとじゃないんだ…。」
「いいよ。隠してた僕が悪いんだから。」

ミノルはそう言うと
僕からタオルを一枚取ると
皆がいる方にスタスタと歩いて行った
廊下に一人取り残された僕は
残ったタオルに顔を埋めた
………少し顔が熱かったから

「……ミノルは……女の子だったのか…。」

僕は自分で呟いた一言に
引っ掛かった
…ミノルが女性って事は…
あれ?

僕はコーンの部屋に走った
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ