桜蘭高校ポケモン部

□それぞれの夜
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ハルヒの夜

コンコン

寝る準備をしていると、突然ノックが聞こえた

「はい?」
「ハルヒ。僕だよ、ミノル。」

扉を開けるとミノルさんが立っていた

「ちょっと話したいなぁ〜って思ってさ。」
「はぁ、いいですけど…明日出発で早いから、少しだけですよ。」
「わかってるって。」

ミノルさんは部屋に入ると
自分の隣に座った
男物を着ている姿しか見たことないから思わなかったけど…
ミノルさんって美人だなぁ…
肌は白くて鼻はスッとしていて
切れ長で瑠璃色の目には吸い込まれそうだ
青い髪は癖ッ毛だけどすごく艶やかで
自分はあんまり人の容姿を気にしない方だ、
そんな自分でさえ、気にしてしまうほど、
ミノルさんは綺麗だった

「あのさ、ハルヒは元居た世界で、何してたの?」
「今と大して変わらないですよ。ホスト部やって、勉強して、って感じです。」

自分がそう言うと
ミノルさんは小さく「そっか。」と言った

「元の世界に戻りたい?」
「まぁ、そうですね。この世界もなかなか楽しいですけど、なんか落ち着いて勉強できないし。元の世界に戻りたいです。」
「そうなんだ。あのさ…」

ミノルさんは突然、耳元で言った

「            」
「………え…?」

…嘘…そんな事って…
驚いた自分を見て、ミノルさんは立ち上がった
そのまま部屋を出ようとしたミノルさんを自分は呼び止めた

「ミノルさんは……!?」
「ん?」
「なんで、戻らないんですか!?」
「じゃあ逆に聞くけど、ハルヒはなんで?」
「……それは…戻れないから…あ。」

それを聞くとミノルさんは
ニッコリ笑った

「ま、そうゆう事。」

そして、ミノルさんは部屋を出ていった
静かになった部屋の中で一人考えた
自分は……戻れるのだろうか…



『僕、この世界の人間じゃないんだ。』
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