裏僕小説その2
□「裏僕戦隊☆ツヴァイジャー!」
2ページ/13ページ
『第一話!九人目の戦士!?ツヴァイホワイト誕生』
―東京、黄昏研究所。
「…やはりレイーガと戦う為には、ツヴァイジャーの要である、ツヴァイホワイトの存在が不可欠だ…」
黄昏研究所の所長、祇王天白は、集まった八人の隊員を見渡した。
「我々の戦いは、もはや一刻の猶予も許されない。悪の組織「陰踏餌瑠縫棲(いんふえるぬす)」を打ち滅ぼし、全世界を救う為に君達に命ずる。彼を、ツヴァイホワイトを必ず仲間に引き入れるんだ。…手段は厭わない」
「…はい、所長」
八人のツヴァイジャー達は姿勢を正し、所長に一礼する。
だが、命令を受けるその表情は、内に秘めた使命感とは裏腹に、憂いを帯びていた。
「とうとうこの時がやってきたのね」
「出来れば、彼には戦いの事など忘れて、普通に生きて欲しかったのに」
「気持ちは分かるが、これは所長の命令だ。それに…夕月はきっと、この世界が滅ぶ事を望まない」
「そうね。きっとそう。夕月ちゃんは、そういう子だもの…」